みらいを紡ぐボランティア

ジャーナリスト・浜田哲二と学生によるボランティア活動

青森県深浦町の小さな集落     
狩猟・採取

朝日小学生新聞の連載「白神シリーズ」6回目

朝日小学生新聞の連載6回目は、「ニホンザル」です。青森県のサルは、人類を除けば世界で最も北に暮らしている霊長類ですが、悪事を重ねて、地域の嫌われ者に成り下がっています。

朝日小学生新聞連載企画「白神山地シリーズ」6回目のPDF
朝日小学生新聞連載企画「白神山地シリーズ」6回目のPDF

ごく少数が山から降りてきて、林縁に近い畑で落穂拾いをしている時はよかったのです。が、最近は数を増やし、人間が暮らす集落近くで繁殖し、どんどん増え続けています。農作物を重要な糧として。

集団で農場を襲うサルの群れ
集団で農場を襲うサルの群れ

子ザルの時から畑の作物を食べて育つと、簡単には山へ帰りません。というか、もう厳しい環境の白神の森では暮らせない可能性もあります。そんなサルたちが大挙して押し寄せて来るので、零細農家やお年寄りが生き甲斐のために作る畑は、全滅状態までやられる時もあります。

キョロキョロと、周りを窺いながらカボチャ畑を荒らすサル
キョロキョロと、周りを窺いながらカボチャ畑を荒らすサル
親子連れ。とても愛らしいが‥
親子連れ。とても愛らしいが‥

サルとの戦いに疲れて、畑をやめしてしまうと、記事にも書いてあるように、また耕作放棄地が増えて、野生動物が人の暮らしに近づきやすくなるのです。こうした現象が、過疎と限界集落化が進んだ、国内のあちこちの地方で起こっていると聞きます。

ジャガイモ畑をサルに荒らされ、見成熟な芋を慌てて収穫するお年寄り
ジャガイモ畑をサルに荒らされ、未成熟な芋を慌てて収穫するお年寄り

狩猟採集から農耕が生活の中心となるなかで、山を切り開いて畑にしたり、炭焼きをしたりして、利用し続けてきた里山。これが放置され、元へ戻って行くことで発生している、まさに「自然の逆襲」です。

サルの害獣駆除で、空砲を撃って追い払う伊勢親方
サルの害獣駆除で、空砲を撃って追い払う伊勢親方
捕獲されて、身体測定されるサル
捕獲されて、身体測定されるサル

野生動物にとって、環境の厳しい山の中より、簡単に食べ物が手に入る里の森は、魅力ある棲家となります。サルだけでなく、ツキノワグマやニホンカモシカ、外来種のハクビシンやアライグマ(私たちは未確認)までが、畑を荒らしに来るそうです。

一輪車を押して、畑に向かうお年寄り
一輪車を押して、畑に向かうお年寄り
畑仕事を終えて自宅へ向かう近所のお年寄りたち
畑仕事を終えて自宅へ向かう近所のお年寄りたち

少子化などのため、人間の勢いは、どんどん弱くなっています。でも地方には、高度経済成長時代を支えた高齢者が、まだ数多く暮らしています。そして、そのほとんどが、何らかの形で農業などの一次産業を営んでいますが、とても悠々自適とはいえない暮らしです。

私らが暮らすひなびた集落。山が迫った海岸性にへばりついている
私らが暮らすひなびた集落。山が迫った海岸性にへばりついている

それを支える自治体も、若者の都会への流出などで税収が大幅に減り、自力で踏ん張れる力もありません。そう、国からの補助がないと、立ち行かなくなるような事態に陥っています。

五穀豊穣を願う神事の準備をするお年寄り。後継者は‥
五穀豊穣を願う神事の準備をするお年寄り。後継者は‥

そんなお年寄りと弱小の自治体が、自然の逆襲にどこまで抗えるか、先行きはまったく見通せません。いや、もう未来に希望が見いだせないぐらいに、疲弊しきっています。

テレメトリー(電波発信機)を取り付けられて、群れに返されるサル
テレメトリー(電波発信機)を取り付けられて、群れに返されるサル

都会で暮らす人たちの中には、このように追い詰められた故郷を持っている方がいるはずです。盆正月に帰るだけでなく、一度、振り返って地方の現状に思いを馳せて下さい。そして可能ならば、手を差し伸べてやって貰えませんか。で、自分の親や親せきが亡くなったら、もういいや、と切り捨てないで下さい。

家族連れで農場を襲うサルの群れ
家族連れで農場を襲うサルの群れ

そうでなければ、日本人が縄文時代から培ってきた、「自然と共存しながらの暮らし」が、ここ数十年以内に消え去ってしまうかもしれませんよ。「安倍ノミクス」も、危険なナショナリズムを煽るより、本当の意味の「古き良き日本」を大切にして貰いたいものです。

伊勢親方も75歳。後継者もなく、いつまで猟を続けられるか‥
伊勢親方も75歳。後継者もなく、いつまで猟を続けられるか‥

朝日小学生新聞の連載「白神シリーズ」5回目

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朝日小学生新聞連載企画「白神山地シリーズ」5回目のPDF

朝日小学生新聞の連載企画「世界遺産の森から島から」に、白神山地シリーズ5回目の記事が掲載されました。今回はニホンイタチの話です。小さい体ながら、俊敏な動きと獰猛さが売りの小型肉食獣。民家の周辺にも頻繁に現われ、家禽類を襲ったり、干してある肉や魚を失敬したりする、嫌われ者です。

雪上を鞭のように身体をしならせて走るニホンイタチ
雪上を鞭のように身体をしならせて走るニホンイタチ

鞭のように身体をしならせて動きまわる姿を、普段、肉眼で捉えることは難しく、まさに森に生きる「忍びの者」のような存在です。そして、白神山地では、ネズミなどのげっ歯類が増えすぎるのを防ぐ重要な役割を担っており、貴重な原生林に息づく多様な生態系の一員として、太古から生き続けてきました。

哲二が残した雪の上の足跡に落ちて、シャチホコのような姿になったイタチ
哲二が残した雪の上の足跡に落ちて、シャチホコのような姿になったイタチ

ロボットカメラの前には、そう頻繁には登場しません。が、雪の上などを走り回っている姿が写っていると、ものすごく愛らしくて、嫌われ者と思いたくありません。我が家では、「イタちゃん」と名付け、しばらく携帯電話の待ち受け画面に使っていました。

ジャンプ力もすごい。木の上から、飛翔する鳥に飛びついたりすることも
ジャンプ力もすごい。木の上から、飛翔する鳥に飛びついたりすることも

深浦のマタギ・伊勢勇一親方や集落の長老らに聞くと、終戦後の貧しい時代、筒罠を使うと簡単に捕獲できたので、皮を取るためにたくさん獲られたそうです。今でも、イタチの毛を使った毛筆は高級品とされています。

アオバトの巣がある樹上を見上げるイタチ
アオバトの巣がある樹上を見上げるイタチ

ロボットカメラにウサギが写ると、その後を追うように登場するイタちゃん。今夜も、目にもとまらぬ動きで、ネズミやウサギを追いかけているのかな。また、電話の待ち受け画面に使いたくなってきたなぁ。私のは、時代遅れのガラパゴス携帯だけど。

朝日小学生新聞の連載「白神シリーズ」4回目

朝日小学生新聞の連載企画「世界遺産の森から島から」に、白神山地シリーズ・4回目の記事が掲載されました。今回から、白神山地の生き物を紹介してゆきます。まず、最初に登場するのが国特別天然記念物のニホンカモシカくんです。

朝日小学生新聞連載企画「白神山地シリーズ」4回目のPDF
朝日小学生新聞連載企画「白神山地シリーズ」4回目のPDF

地元では、アオジシと呼ばれています。生物学的には、とても貴重な存在ですが、白神の森では、結構、出会える子です。過去に、我が家から3軒隣のお宅の窓を突き破って、家の中に飛び込んできたことがあったそうです。ウシの仲間なので、意外に大きくて、力持ち。屋内を無茶苦茶にされたよ、と家主のご夫婦が、笑って話して下さいました。

森の中から姿を現すニホンカモシカ
森の中から姿を現すニホンカモシカ

最近、白神山地への「ニホンシカ」の侵入が取り沙汰されていますが、私らのロボットカメラには記録されていません。西目屋村の方では撮影されているので、心配です。が、白神山地には、過去にニホンシカが棲息していた痕跡があったそうです。人為的なものか気象の為かは不明ですが、何らかの原因で絶滅したのだと考えられます。

遊歩道を歩くニホンカモシカ。人もクマも歩く道。ニホンシカは記録できていない
遊歩道を歩くニホンカモシカ。人もクマも歩く道。ニホンシカは記録できていない

ただ、ニホンシカが存在した当時は、ニホンオオカミも生き残っていたと思われます。シカの天敵であるオオカミが滅びてしまっている今、繁殖力が強いニホンシカが増え過ぎると、生態系に深刻な事態を巻き起こします。侵入を防ぐために何をすべきか。きちんとした態勢を組んだ調査と、侵入を確認した時に働ける狩猟者の確保だと思われます。この問題は、また、章を改めて記します。

朝日小学生新聞の連載「白神シリーズ」3回目

朝日小学生新聞の連載企画「世界遺産の森から島から」に、白神山地シリーズ・3回目の記事が掲載されました。ここで、我らのマタギ・伊勢勇一親方が登場します。写真は、今より若いときに狩猟をしている姿です。ボルトアクションのライフル銃で、約300㍍先の山の斜面にいるツキノワグマを狙っています。この時の巻狩りでは、3頭のクマが仕留められました。

朝日小学生新聞連載企画「白神山地シリーズ」3回目のPDF
朝日小学生新聞連載企画「白神山地シリーズ」3回目のPDF

実は、この回は違う写真も用意していました。それは、最近撮影したウサギの猟のシーンです。雪上で仕留めた獲物を、あっという間に皮をむいて肉にしてしまう、やや残酷な場面。小学生には刺激が強すぎるのでは、という配慮が働き、射撃の写真になりました。撮影と同時に弾が発射されましたので、獲物を狙う親方の緊張が伝わって来るようなカットです。

白神山地の麓の里山で、ウサギの皮をむく伊勢親方=深浦町で
ウサギの皮をむく伊勢親方

 ただ、動物がお肉になる現場を見せたかったので、残念な想いも残ります。最近、私たちの口に入るお肉は、きれいに切り分けられてパック詰めで販売されています。今の子供たちには、食肉は生きていた動物を解体して得たものだ、という事実が、ビジュアル的にも伝わりにくい時代です。だから、現代でも、山野にいる獣を狩りとって暮らしている人を紹介したかったのですが、なかなか想うようにはいきません。

スノーモービルに載せられるウサギ
スノーモービルに載せられるウサギ

でも、白神の連載を子供たちに読んでもらえるだけでもありがたいので、こうした試みを小出しにしながら、次へ繋げてゆきたいと考えています。次回はどんなお話をお見せできるのか、楽しみにお待ちください。

朝日小学生新聞の連載「白神シリーズ」2回目

朝日小学生新聞の連載企画「世界遺産の森から島から」に、白神山地シリーズ・2回目の記事が掲載されました。今回は、「マタギ」が冬眠から目覚めたツキノワグマと対峙する話です。伝統的な狩猟法である「巻き狩り」で獲ったクマに、伊勢親方の愛犬「ロッキー」が勇敢にかみついている写真も採用されています。

朝日小学生新聞連載企画「白神山地シリーズ」2回目のPDF
朝日小学生新聞連載企画「白神山地シリーズ」2回目のPDF

藩政時代に津軽地方を治める殿様へ、毛皮や熊の胆などを献上してきた白神の「マタギ」たち。かつては、野生動物の肉や毛皮が珍重され、換金できた時代もありました。でも、近代化と共に訪れた便利な暮らしが、自然の恵みを戴きながらの営みを現代人から遠ざけました。ただ深浦は、伊勢親方をはじめ、山、川、海と関わって生きている人の暮らしが、今も色濃く残っている町です。地元にも、先人の生活文化を学び、「マタギの知識や技能」を受け継ぐ子どもが育ってほしい、と願っています。

サイバーテロかと思うほどのアクセス数

 

ちょっと、下記のアクセス数を見てやって下さい。本日8日午後7時すぎのカウントで、訪問者数だと普段の100倍、閲覧数でも20倍ぐらいに跳ね上がっています。先日、遺骨収集の学生ボランティア「IVUSA」を取り上げた時もすごかったのですが、今回は、それをはるかに超えて来たのです。

年月日 訪問者数 閲覧数 平均閲覧数
2014/04/02(水)  76 (1%)  204 (2%) 2.68
2014/04/03(木)  93 (1%)  383 (4%) 4.12
2014/04/04(金)  82 (1%)  569 (6%) 6.94
2014/04/05(土)  95 (1%)  538 (6%) 5.66
2014/04/06(日)  95 (1%)  330 (3%) 3.47
2014/04/07(月)  69 (1%)  391 (4%) 5.67
2014/04/08(火)  6552 (93%)  7279 (75%) 1.11
合計 7062 9694 1.37

最初はサイバーテロかと思って、オロオロしました。が、理由は、深浦の海岸線に放置されているカンボジア船籍の座礁船を紹介する新聞記事に、私らのHPを関連付けられたのが主因でした。東北地方のブロック紙・河北新報の記事と一緒に、ヤフーがネットで紹介してくれたのです。そして、多くの方が訪れて下さり、異常なカウントを稼いだのでしょう。

ページごとのアクセス数を見てみましょう。どのページに人気があるのか確認できます。
ページ名 訪問者数 閲覧数 平均閲覧数
/  37 (1%)  72 (1%) 1.95
「ブログ」-晴遊雨読 |  4 (0%)  65 (1%) 16.25
①深浦町の「マタギ」伊勢勇一親方(第1部) |  35 (1%)  43 (1%) 1.23
「追跡」-白神山地の生活文化 |  7 (0%)  34 (0%) 4.86
②深浦町の「マタギ」伊勢勇一親方(第2部) |  26 (0%)  31 (0%) 1.19
豊饒の海に流れ着いた厄介者 |  23 (0%)  27 (0%) 1.17
木造高校深浦校舎の生徒たち |  14 (0%)  18 (0%) 1.29
「活動」-白神の森と生き物たち |  12 (0%)  17 (0%) 1.42
初春の海霧に包まれた村 |  13 (0%)  16 (0%) 1.23
浜田哲二、律子のプロフィール |  8 (0%)  9 (0%) 1.13
「記録」-沖縄戦・戦没者の遺骨収集 |  7 (0%)  7 (0%) 1.00
いわさき小学校で「夢をはぐくむ教育講話」 |  4 (0%)  5 (0%) 1.25
マタギの料理「ウサギ鍋」 |  3 (0%)  5 (0%) 1.67
4月 | 2014 |  4 (0%)  5 (0%) 1.25
●豊饒の海に流れ着いた厄介者 | 活動③(追跡)のカテゴリー |  4 (0%)  5 (0%) 1.25
産土講(うぶすなこう)のしめ縄作り:前編 |  4 (0%)  4 (0%) 1.00
地域の行事「十日講」の当番が我が家に回って来ました |  4 (0%)  4 (0%) 1.00
めぐみ保育園での講演 |  3 (0%)  4 (0%) 1.33
●深浦町の「マタギ」伊勢勇一親方⑤ | 活動③(追跡)のカテゴリー |  3 (0%)  3 (0%) 1.00
●マタギの料理「ウサギ鍋」 | 活動③(追跡)のカテゴリー |  3 (0%)  3 (0%) 1.00
●深浦町の「マタギ」伊勢勇一親方③ | 活動③(追跡)のカテゴリー |  2 (0%)  3 (0%) 1.50
●豊饒の海に流れ着いた厄介者 | 活動③(追跡)のカテゴリー |  3 (0%)  3 (0%) 1.00
活動③(追跡) |  3 (0%)  3 (0%) 1.00
●ニホンカモシカ | 活動のカテゴリー |  3 (0%)  3 (0%) 1.00
●山菜の宝庫・白神山地① | 活動③(追跡)のカテゴリー |  2 (0%)  2 (0%) 1.00
深浦町の「マタギ」伊勢親方⑨-紅葉とナメコの季節が到来 |  2 (0%)  2 (0%) 1.00
③深浦町の「マタギ」伊勢勇一親方(第3部) |  2 (0%)  2 (0%) 1.00
●2014年遺骨収集15日目 「IVUSA」の若者たち | 活動②(記録)のカテゴリー |  2 (0%)  2 (0%) 1.00
「戦没者慰霊の会ひょうご」との活動 |  2 (0%)  2 (0%) 1.00
小学校の道徳の公開授業と講演会 |  1 (0%)  2 (0%) 2.00
深浦町の「マタギ」伊勢勇一親方⑥‐「歓喜のマイタケ狩り」 |  1 (0%)  2 (0%) 2.00
●白梅学徒隊の生存者と遺骨収集の学生ボランティアが交流 | 活動②(記録)のカテゴリー |  1 (0%)  2 (0%) 2.00
産土講(うぶすなこう)の神事:後編 |  2 (0%)  2 (0%) 1.00
●アズマヒキガエル | 活動のカテゴリー |  2 (0%)  2 (0%) 1.00
■キクザキイチゲやエンレイソウなどの山野草 | 活動のカテゴリー |  2 (0%)  2 (0%) 1.00
●深浦町の「マタギ」伊勢親方⑦-親方、先生になる(上) | 活動③(追跡)のカテゴリー |  2 (0%)  2 (0%) 1.00
●深浦町の「マタギ」伊勢勇一親方② | 活動③(追跡)のカテゴリー |  2 (0%)  2 (0%) 1.00
●深浦町の「マタギ」伊勢勇一親方⑥‐「歓喜のマイタケ狩り」‐ | 活動③(追跡)のカテゴリー |  2 (0%)  2 (0%) 1.00
●木造高校深浦校舎の生徒たち | 活動③(追跡)のカテゴリー |  2 (0%)  2 (0%) 1.00
庭・園芸 |  1 (0%)  1 (0%) 1.00
白神山地の生き物たち「ツキノワグマ」 |  1 (0%)  1 (0%) 1.00
白神山地の生き物たち「ツキノワグマ②」 |  1 (0%)  1 (0%) 1.00
●産土講のしめ縄作り:前編 | 活動③(追跡)のカテゴリー |  1 (0%)  1 (0%) 1.00
●深浦町の「マタギ」伊勢勇一親方④ | 活動③(追跡)のカテゴリー |  1 (0%)  1 (0%) 1.00
●木造高校深浦校舎の生徒たち | 活動③(追跡)のカテゴリー |  1 (0%)  1 (0%) 1.00
●屋久島との交流第五弾~屋久杉とサンゴの浜、そして、さらば、屋久島 | 活動③(追跡)のカテゴリー |  1 (0%)  1 (0%) 1.00
「鹿島(春日)祭」の神事:2013 |  1 (0%)  1 (0%) 1.00
④深浦町の「マタギ」伊勢勇一親方(第4部) |  1 (0%)  1 (0%) 1.00
戦争 |  1 (0%)  1 (0%) 1.00
口蹄疫?のカモシカ |  1 (0%)  1 (0%) 1.00
その他  6545 (96%)  6849 (94%)
合計 6812 7279 1.07

いやぁ、ネットの影響力はすごい。心底、驚きました。でも、よく考えてみたら、私らがサイバーテロを受けるいわれもないし、それほどの大物でもありません。そんな勘違いを夫婦で笑いあいながらも、素直に嬉しかったです。HPに来てくださった皆さまに、心よりのお礼を申し上げます。そして、2014年4月現在の座礁船の状況ですが、激しい波のせいで船体は真っ二つに折れて、半分が水没したように漂っています。近日中に写真を撮りに行って、また、報告致します。

朝日小学生新聞が始める世界自然遺産の連載一回目

朝日小学生新聞が始める世界自然遺産の連載一回目

朝日小学生新聞が始める世界自然遺産の連載一回目

朝日小学生新聞で2014年4月2日より、国内にある4カ所の世界自然遺産の今を子どもたちへ伝える連載が始まりました。「世界遺産の森から 島から」というシリーズで、白神山地(青森県)、屋久島(鹿児島県)、知床(北海道)、小笠原(東京都)の自然やその成り立ち、そこで暮らす人たちの生活文化などが紹介されます。その栄えある第1回目に、私たちが担当した白神山地の記事と写真が出ました。最初は世界有数のブナ林に暮らすツキノワグマのお話です。毎週水曜日の3面コラム欄に掲載され、週1回のペースで来年3月末まで続く予定です。期待される2回目は小笠原諸島の記事が準備されています。

雨あがりの森に現れたクマ。四つん這いになっても体高が1㍍以上あり、かなりの大物だ

雨あがりの森に現れたクマ。四つん這いになっても体高が1㍍以上あり、かなりの大物だ

当ホームページの読者の皆さま、ぜひ、この連載にご注目下さい。というのは、朝日小学生新聞を介して、日本国中の子どもたちへ、白神山地の自然や生活文化などをお伝え出来るからです。そして、この森で生きる野生動物やマタギの暮らし、それに関わる子どもたちの活動などを1年間書き連ねることで、「次世代への自然遺産の継承」と「生活文化の伝承」に繋がる取り組みを知ってもらえる契機になると、考えたのです。おっと、あんまり手の内を明かすと編集者に叱られそうです。今後の内容に、乞うご期待ください。

朝日学生新聞社編集部

www.asagaku.com/

可能ならば、上記URLを参照にして、お子さんたちのために朝日小学生新聞を購読するようにお願い致します。私たちも大好きな子供新聞です。 

このクマも雨中に現れた。雨はお互いの音と匂いを消す、とマタギの親方は語る

このクマも雨中に現れた。雨はお互いの音と匂いを消す、とマタギの親方は語る

大切な宝物の再生劇

修理に出した包丁が仕上がってきた

修理に出した包丁が仕上がってきた

大切な思い出がいっぱい詰まった私の刺身包丁

大切な思い出がいっぱい詰まった私の刺身包丁

結婚以来、ずっと使い続けてきた柳刃包丁の柄が抜けてしまいました。夫の亡き母と一緒に購入した思い出の刺身包丁です。料理が上手だった義母が、得意技を指南してくれる時に、いつも活躍していた形見のような台所道具。でも木の部分が腐食し、金属部分の刃全体にも錆がまわって、もう捨てるしかない、と新しい包丁を使い始めました。

見事に研ぎあがってきた5本。素晴らしい仕事

見事に研ぎあがってきた5本。素晴らしい仕事

が、この新品の柳刃も、昨年末、「モチを切る」と勝手に持ち出した夫が、刃を欠けさせてしまったのです。「キャー!、もう家に刺身をひく包丁がないよ!。どうしてくれるの‥」。私の叫びを聞いて、慌てて刃物を研ぐ店を探し始めました。実は、夫がダメにした包丁は、これだけではありません。冷凍カニの殻を、「割ってやる」と馬鹿力で氷の塊を突き、先が折れ飛んでしまった出刃包丁。止めればいいのに、太い木を切ろうとして刃がこぼれてしまった鉈とマキリ(山包丁)‥。まさに、デストロイヤーのような所業で、母の形見を始めとした大切な刃物を次々と使えなくしてしまったのです。

夫の鉈。身を守るために、山に行くときは必ず持ち歩いている。切っ先は鋭いが、粘り強い刀身が特徴

夫の鉈。身を守るために、山へ行くときは必ず持ち歩いている。切っ先は鋭いが、粘り強い刀身が特徴

藁にも縋る思いで、人づてやインターネットなどを駆使して見つけたのが職人の街、大阪にある打刃物工房「源利平 山東(みなもとのとしひら さんとう)」さん。太平洋戦争の前から、大阪住吉大社の初辰門前で刀剣や刃物の製作をされており、刀剣研磨師だった先代から引き継いだ技で、現在は包丁やはさみの研ぎ、修理、製作などをされています。

こちらはマキリ(山包丁)。動物の解体などに使われる

こちらはマキリ(山包丁)。動物の解体などに使われる

我が家の包丁たちのあまりの惨状。恥を忍んで問い合わせてみると、とても優しそうな店主の奥さまが、懇切丁寧に見積もりから修理までの手続きや工程を説明して下さりました。ここならば安心して修理をお願いできるかな?。かくして、いずれも使用者(夫・哲二と少しだけ私)の不注意で、大けがさせてしまったり、重病にしてしまったりした大切な道具たちが、プロの研ぎ屋さんの所へ入院したのです。正直なところ、「再起不可能」と言われても仕方ないな、と思っていました。沖縄での遺骨収集の期間中に仕上げて頂き、青森への帰路、大阪に立ち寄って連れ帰る手筈を整えて

そして出刃包丁。夫が切っ先を欠けさせたが、見事に復活した

そして出刃包丁。夫が切っ先を欠けさせたが、見事に復活した

そして、弥生3月の19日、再生された刃物たちと対面する日がきました。通天閣を正面に見ながら、大阪・恵美須町のお店へと向かいます。下町情緒が漂う街並みが、郷愁を誘います。その雰囲気から、懐かしい実家を訪ねるような気持ちで扉を開くと、とても物腰が柔らかいご夫婦が出迎えて下さいました。早速、研ぎあがった包丁を見せて戴くと、えっー、これほんとに、我が家の子たち?。何という輝き‥。まさに、新品同様の姿になっています。一番気になっていた、義母の形見の柳刃包丁を手にした途端、その出来栄えと嬉しさに、感極まって涙が止まらなくなってしまいました。9年前に亡くなった義母の事、教えてもらった料理や楽しかった家族の団らんなど、結婚してから約20年の歳月が走馬灯のように蘇えり、こみ上げてくる感情を抑えきれなくなったのです。 

良かった!、きれいになって‥

良かった!、きれいになって‥

もう号泣、涙が止まらない‥

もう号泣、涙が止まらない‥

本当に、ほんとうに、ありがとうございます。その言葉が、涙で途切れて続きません。職人肌のご主人さまが、それぞれ一本ずつあった問題の修正方法や、今後の使い方などを説明して下さります。笑顔の中にも、職人の気持ちが伝わってくる、凛とした物言いで、「良いものを手入れし、修理しながら末永く使って貰えるように、心を込めて仕事を続けている」と話されます。諦めて捨てないで、よかったぁ‥。心よりの御礼を申し上げます。そして、壊し屋の夫・哲二。今回は素晴らしい工房を発見した功績は褒めてあげます。これで、次々と刃っ欠けにした失態をようやく挽回できたね。ま、ケガの功名だけど。さぁ、再生した包丁で、お刺身、サバ寿司、タケノコご飯など、お母さんから習った美味しい料理をバリバリと作ってあげるから。待っていらっしゃい!

ありがとうございました。心より感謝いたします

ありがとうございました。心より感謝いたします

  刃物販売・研磨・修理

      「 源利平  山東(みなもとのとしひら さんとう)」 

 〒556-0003 大阪市浪速区恵美須西2-5-15

 TEL : 06-6636-3100

 FAX : 06-6636-3115

 URL : http://www.hamono310.com

 ブログ : http://hamono310.blog50.fc2.com/

 E-mail :info@hamono310.com

今度はきちんと手入れするからね!

今度はきちんと手入れするからね!

はたまた、わらしべ長者の気分

獲れたてのアワビとサザエ。刺身にするぞー

獲れたてのアワビとサザエ。よし、刺身にするぞー

最近、超、超多忙で、ブログも何も更新できません。

写真を処理したり、記事を書いたりする暇がないのです。

今日は、朝から伊勢親方と裏山へ。

薪ストーブ用の木の伐採に行きました。

へとへとになって帰ってくると、ご近所さんから同じ差し入れが。

なんと二軒から。

ありがたいけど、こんなにもらっても‥。

焼きそば食べたかったのにぃー、と、吠える嫁

焼きそば食べたかったのにぃー、と、吠える嫁

親方とは、さっき別れてきたばかりなので、今から持って行くのもなぁ。

本日のメニューは、「ソース焼きそば」だったのですが、変更せざるを得ませんね。

仕方ない、全部私が戴きますか(笑)

 

「追跡」に薪の準備を開始の後編を書き込みました

ドイツ製の斧。ヘッドが2kgほどの重さで軽量だが、太い木でも簡単に割ることができる

ドイツ製の斧。ヘッドが2kgほどの重さで軽量だが、太い木でも簡単に割ることができる

前編に続き、薪割り作業の後編を「追跡」で紹介しています。

青森県西津軽地方は、真夏を思わせるような連日の猛暑で、炎天下で作業する薪割りは、悪夢のようでした。

斧を振り下ろすと、二つに割れて飛ぶ薪

斧を振り下ろすと、二つに割れて飛ぶ薪

でも、延べ3日間で、今年の冬を越せる燃料の準備は整いました。

作業終了と同時に、待望の雨が降り、すべてのタイミングがうまく合って、ホッとしています。

すべて終了。整然と積み上がって乾くのを待つ薪

すべて終了。整然と積み上がって乾くのを待つ薪

今年は、地元の共有林の伐採にも、参加しようかと考えており、初めて山の中の木を切る体験ができそうです。

木屑の切り子をブラシで掃除する。すごく熱心に

木屑の切り子をブラシで掃除する。すごく熱心に

地域の人たちが、厳しい冬を越すために続けてきた作業をじっくり見ることができるので、それも楽しみです。

チェーンソーの刃こぼれをチェック。刃先も丹念に研ぎ上げる

チェーンソーの刃こぼれをチェック。刃先も丹念に研ぎ上げる

いずれまた、報告したいと考えています。