みらいを紡ぐボランティア

ジャーナリスト・浜田哲二と学生によるボランティア活動

青森県深浦町の小さな集落     
庭・園芸

朝日小学生新聞の連載「白神シリーズ」12回目

白神シリーズの連載記事で書く最後のシノリガモです。

朝日小学生新聞の連載「白神シリーズ」12回目
朝日小学生新聞の連載「白神シリーズ」12回目

今年も親鳥が、繁殖活動のために3組も川を遡上してきたのですが、残念ながら営巣行動をみせず、子育ては失敗に終わりました。

大好きな石の上から水面に降りるヒナたち
大好きな石の上から水面に降りるヒナたち

様々な要因が考えられます。

岩が並ぶ急流の隙間を仲良く泳ぐ親子
岩が並ぶ急流の隙間を仲良く泳ぐ親子

たび重なる釣り師の立ち入りや、大雨による土砂の流入と堆積などです。でも、観察を始めたばかりなので、何が問題であったのかを断定するのは、時期尚早でしょう。

川への立ち入りを「遠慮してもらう」よう声掛けするも、竿を振り続ける釣り師
川への立ち入りを「遠慮してもらう」よう声掛けするも、竿を振り続ける釣り師

ただ、ここ数年は毎年のように可愛いヒナをお披露目してくれていたので、寂しい限りです。

危険が迫るとヒナを羽根の下に隠すお母さん
危険が迫るとヒナを羽根の下に隠すお母さん

3人娘をはじめとする地元の子供たちも、落胆の色を隠せません。とても残念です。

子育てへの理解と協力を訴えかける看板。9割の方は協力して下さる
子育てへの理解と協力を訴えかける看板。9割の方は協力して下さる

子育て出来なかった原因が、気象や自然環境だけにあるならば、野生の現象の一つとして長い目で見ることができます。が、人間の営みや活動によるストレスが要因であるならば、なんとか共存できる道を探り出したいものです。

石の上を休みながら遡上する親子
石の上を休みながら遡上する親子

世界自然遺産を源に流れる川の生態系。絶滅が心配されている個体群でもある鳥の貴重な繁殖地は、何とか守ってやりたいと考えています。

石の上で寄り添うお母さんに甘えるヒナ
石の上で寄り添うお母さんに甘えるヒナ
元気よく、石から飛び込むヒナたち
元気よく、石から飛び込むヒナたち

ようやく、その存在と重大さに気づき始めた地元の子供たちと共に。身の回りの出来事で凹んでばかりいられません。

がんばらなくては。

雨の日も風の日も雪の日も、一生懸命に観察する子供たち
雨の日も風の日も雪の日も、一生懸命に観察する子供たち

「男はつらいよ」 猫の寅次郎、家族に萌える

ショボクレテ来たが、まだまだお達者な「寅次郎」
だいぶショボクレテ来たが、まだまだお達者な「寅次郎」

以前、私たちのブログに登場した、20年を遥かに超えて生きているボス猫(我が家の庭にも「春爛漫」参照)。

寅次郎(後方)と娘の猫
猫の寅次郎(後方)と、その娘なのかな?

半野良で、歩くとヨタヨタしているし、目もあまり見えていない様子。いつお迎えが来てもおかしくない齢なのに、今日も飄々と白神の初夏を満喫しています。飼い主からの取材によると、名前は、「トラ」と判明。

寅次郎の娘と見られる美猫。お母さんになった
寅次郎の娘?と見られる美猫。お母さんになった

その人相風体(にんそうふうてい)。マドンナ猫への情熱的なラブコールと、見事なフラれっぷり。それでも懲りずに突き進む姿から、私らは愛着を込めて、「フカウラの寅次郎」と呼んでいます。

寅次郎(最奥)の孫の子猫(手前)。お母さんにそっくり
寅次郎(最奥)の孫?の子猫(手前)。お母さんにそっくり

その寅さんに、なんと「孫」ができました。実は、いつも追っかけていた、お向いのマドンナ三毛猫に、昨秋、可愛い娘が誕生。その娘に、この春、仔猫が生まれたのです。

やんちゃ盛りな仔猫に付きっきりのお母さん猫
やんちゃ盛りな仔猫に付きっきりのお母さん

寅次郎の恋が実って生まれた娘ならば、この仔猫は、たぶん「孫」。良かったね!、やったね!、家族が出来たんだね!、寅さん。でも、三毛猫と同居する若いオス猫の模様が、このお母さん猫と仔猫にそっくりなのが気になります。が、そんな事を気にする様子はない寅さん。母猫と仔猫を慈しんでいるようです。

私たちの方へ駆けてくる仔猫を、手を伸ばして止めようとするお母さん
私たちの方へ駆けてくる仔猫を、手を伸ばして止めようとするお母さん

 で、この仔猫。私たちが、「おいで」と呼ぶと、ヨチヨチと近づいて来ます。まったく警戒したり、怖がる様子はなし。だから、お母さんは、気が気ではありません。鳴きながら、手で引き寄せようとしたり、首根っこをくわえて連れて行こうとしたり。

お母さんに諭されて引き返す仔猫
お母さんの方へ踵を返す仔猫

やんちゃ盛りの子猫は、人間に興味津々。もふもふの毛のまま、目を輝かせて、走り寄って来ます。後ろで、オロオロと小声をあげて鳴くお母さん。もう、手に負えないようです。

子猫の背中を優しく噛んで連れて行こうとするお母さん猫
仔猫の背中を優しく噛んで連れて行こうとするお母さん

そこで寅さん登場。家族の危機を察知したのか、ゆっくりとした歩みで立ち止まり、私たちにニラミを利かせます。同時に、威嚇のために鳴いたのか、それとも仔猫を呼んだのか。寅次郎の口元が小さく動くと、撫でられる寸前まで近づいてきた仔猫が、ビクリとしてお母さんの方に踵を返しました。

「コラ、オカアチャンの言うことを聞きなさい」と叱る寅次郎。仔猫はシュン‥
「コラコラ、オカアチャンの言うことをちゃんと聞くんだぞ」と、叱る寅次郎。仔猫はシュン‥

寅さんの一喝で、しおらしくなった仔猫。頭を下げながら、ヨチヨチとお母さんの許へ。「よしよし、元気がいいな。でも、オカアチャンを困らせるんじゃねえぞ」と寅次郎。子猫も、「うん。ごめんね、寅さん」。

コラコラ、オカアチャンの言うことを、ちゃんと聞くんだぞ、と寅次郎(左端)
「ごめんなさい」と仔猫。寅次郎(左端)に擦り寄って行く

鼻先で優しく孫をたしなめる寅次郎‥。好々爺になったなぁ。そういえば、白髪も増えたし、毛も乱れてる。それに、ちょっと痩せたみたい。もう、あんまり長くないかも、と、ついホロりとしてしまいました。

「わかったよ、寅じいちゃん」と、顔を擦り付ける子猫。「寅さんの言うことは聞くのね」とお母さんはプンプン
「寅じいちゃん、好き」と、顔を擦り付ける仔猫。「寅さんの言うことは聞くのね」と、お母さん
すっかりショボクレテきた寅次郎。もう老い先、短いかな‥
すっかりショボクレテきた寅次郎。もう老い先、短いかな‥

が、それも束の間、いきなりお庭の木に、激しくマーキングして、縄張りを主張し始めたではありませんか。ぜんぜん、枯れてないな、おまえ。んー、我が家のお花のプランターに糞尿をしたのも、庭のテーブルの上にゲロを吐いたのも、やはり、寅次郎たちの仕業だったんだな。許せん!。情けをかけて損したよ。

「ん、寅さん、何してるの。ボクもやってみる」。ディスプレイする寅次郎を見る子猫
「ん、何してるの?。よし、ボクも‥」。マーキングする寅次郎を見る仔猫

人間に例えると、推定年齢は120歳以上。なのに、いまだ現役で、衰えを見せない寅次郎。庭を荒らす原因となる、子猫を増やすのはやめて!。ホント、困っているんだから。ん、まてよ、可愛がっている娘と仔猫は、ホントに寅次郎の子や孫なの?。何か色や模様が違っているんだけど‥。ま、いいか。それもこれも含めて、「フカウラの寅さん」だもん。うーんと、長生きして、地域猫の親分として君臨してね。家に来れば、美味しいお刺身でも、ご馳走するからさ。けっぱれ!、寅さん

長寿番付に出てもおかしくない年齢なのに、風格のある力強い歩みで立ち去る寅次郎。「まってー。ボクも一緒に行くよ」と仔猫
長寿番付に出てもおかしくない年齢なのに、風格のある歩みで立ち去る寅次郎。「まってー」と仔猫。深浦の寅さんは、まだまだ健在です

無事に青森へ帰ってきました!

薪ストーブの暖かい炎のありがたみを堪能する夜。さぁ、持ち帰った文旦でも食べようか!

薪ストーブの暖かい炎のありがたみを堪能する夜。さぁ、持ち帰った文旦でも食べようか!

約2か月間の旅を終えて、無事に深浦町の自宅へ帰ってまいりました。今、ホッ一息吐きながら、薪ストーブのゆらめく炎に照らされて、ブログを書いています。途中で立ち寄った大阪で、新聞社時代の仲間と仕事の打ち合わせをした後、久しぶりの都会で浪速の味を堪能しました。そして、陸路で約20時間。日本海側の高速道路に車を走らせて、ようやく辿り着いたのです。今回の沖縄の遺骨収集活動は、約1か月半ぐらいの期間でした。そして、残りの約15日間はお彼岸のお墓詣りをするために、律子の実家・岡山や私の実家・高知への里帰りにあてました。岡山には律子の母が一人で、高知には私の兄が息子と暮らしています。1年に1回きりしか帰れませんが、私ら夫婦には血の繋がった肉親が少ないため、こうした機会を大切にしています。

ご近所の皆さまにお裾分けする前に、品質のチェック。あたっているのはジャムにします

ご近所の皆さまにお裾分けする前に、品質のチェック。あたっているのはジャムにします

そして、恒例の南国のお土産を買ってきました。今年も、土佐文旦です。グレープフルーツに似た外見のかんきつ類で、小は約300㌘、大は1000グラム近くになります。露地栽培では、5月に開花し、夏の日差しを浴びて成長します。そして年を越して完熟させますが、寒さに弱いため、年末から年明け早々には収穫します。その後、少し貯蔵して追熟させてから出荷へと至ります。高知では、今の時期、文旦の最盛期です。大粒で見かけが良いものは高価で、1個500~1000円ぐらいの値がつきます。ゆえに、表面の皮にキズがあったり、ヘタのポッチが取れていたりする「規格外品」ばかりを選んで持ち帰ってきました。これらは安価でありながら、中身の味は同じだそうです。そして見かけが悪いのは、露地で無農薬栽培をしているためで、皮もマーマレードなどのジャムに加工できます。庶民にとって、安くて安心な、ありがたき存在です。

黄色い文旦に囲まれてポーズ。3人娘にお願いすればよかった‥

黄色い文旦に囲まれて可愛くポーズ。ちょっと無理があるかな‥。3人娘にお願いすればよかった(笑)

文旦は、グレープフルーツなどに比べても果肉がしっかりしています。かんきつ類の甘さは蜂蜜と同じ成分の果糖で、その上品な甘みと酸味とのバランスは素晴らしく、一度食べると癖になるほど忘れられない味だと、律子は話します。今回は高知県西部の大月町産です。ここの文旦は最高に味が良く、毎年、決まった農家から戴いてきます。今年も実りがよく、美味しいです。深浦の関係各位の皆さま。ほんの少しですが、近日中にお土産としてお配りいたします。で、もし希望があれば、少しならお裾分けいたしますので、無くなる前にお申し出ください。甘酸っぱい、南国の春の味を一緒に堪能しましょう。

台所の床に並べた所。大小200個以上ありそう‥

台所の床に並べてみると‥。大小200個以上ありそうだ

 

グリーンカーテンのおまけ

 

枯葉が目立つようになったグリーンカーテン

枯葉が目立つようになったグリーンカーテン

北東北に秋が、駆け足でやってきました。朝夕は気温が20度を下回り、肌寒さを感じるほどです。でも日中、窓を開け放っていると、爽やかな風が吹き抜けて、本当に良い気持ちです。どんよりした空の日本海気候が続く冬が、すぐそこまで来ています。また、日差しが恋しくなるなぁ‥。で、夏の間、大活躍してくれたグリーンカーテンも、そろそろお役御免です。

収穫したメロンの「コロタン」

収穫したメロンの「コロタン」

我が家の緑のすだれは、毎年、少しづつ違う植物を植えています。今年の新顔は、小玉スイカとネットメロン「コロタン」、それに南国のイメージが強い「パッションフルーツ」。さすがに、パッションフルーツは葉が茂るだけでしたが、小玉スイカとコロタンは、見事に実ってくれました。ほとんど放置していたのに、嬉しい誤算です。

ちゃんと網目もできた本格的なメロン

ちゃんと網目もできた本格的なメロン

ご近所さんも、壁を伝うスイカやメロンが珍しいようで興味津々。特に、葉や花がキュウリにそっくりなコロタンは、「これ、キュウリでねえな、何だべ?」、「どんな味がすんだかな?」と質問されます。確かに、沿道からも目立つほど、たくさんの丸い実です。夫は、「大収穫!」と浮足立っています。でも、美味しいかどうかわからないよ。だって、初めて植えたんだもの‥。

網に入れてぶら下げていたら、茎から自然に落下した

網に入れてぶら下げていたら、茎から自然に落下した

ウリ系の果物が好物な夫は、いつ収穫できるの。今日?、それとも明日?、と、植木ハサミを片手に熱い目で見つめています。でも、素人の私たちには判りません。躊躇しながら眺めていると、今朝、窓を開けてびっくり。コロタンがネットの中に、コロンと落球しているではありませんか。あー、腐ったのか、とあせる夫。急いでPCで検索してみたら、「完熟するとヘタから離れて実が落ちる」との説明がありました。良かったね、やっと収穫できたね。ずっしりと重みを感じる実は、網目模様もくっきりしており、甘い匂いが漂います。

手に取るとずっしりと重い。メロン大好き

手に取るとずっしりと重い。メロン大好き

早速、包丁を入れてみました。瑞々しい緑の果肉は、タネや皮の部分が少なく、食べるところがいっぱいです。さて、肝心のお味は‥。「あ、甘い」。二人で顔を見合せました。さっぱりとした、爽やかな果汁が口いっぱいに広がります。次つぎと頬張りながら、「グリーンカーテンは今後、全部コロタンにしようかな」と、早くも来年の計画を練る夫。ハイハイ、ホームセンターに行くと、あれもこれもと一杯買いこむあなたが、一種類の苗だけで我慢できるかしら。それにしても、美味しいおまけをありがとう。太陽の恵みに感謝します。ご近所のオバアちゃんに、お裾分けしようかな。

北東北・盛夏の庭

ヒマワリの引き寄せられるハチ

ヒマワリに引き寄せられるマルハナバチ

日本列島を猛暑が襲っています。北東北の地でも、連日、30度を超える暑さに、人も動植物もぐったり。夫の実家の近くでは、国内最高記録を更新する41度が観測されているのに、30度ちょっとで根を上げていては情けないのですが、私たちもすっかりこちらの気候に体が慣れてしまったようです。

我が家の窓を覆うグリーンカーテン。今年はメロンとスイカ

我が家の窓を覆うグリーンカーテン。今年はメロンとスイカ

暑いのと、アブが大発生して数十匹単位で襲ってくるのとで、外に出るのが億劫になり、お庭もついつい放置状態。雑草と、こぼれダネから生えてきたヒマワリが、グイグイ隆盛を極めています。ご近所さんからも、「雑草は冬になったら勝手に枯れるべ。フフ‥」と、慰められる始末です。

屋内から見たグリーンカーテン。いくつか実がぶら下がっている

屋内から見たグリーンカーテン。いくつか実がぶら下がっている

こんなズボラな私たちの庭ですが、実は秘かに頑張ってくれている子がいます。

並んでぶら下がるメロンの「ころたん」(左)と小玉スイカ

並んでぶら下がるメロンの「ころたん」(左)と小玉スイカ

その筆頭は、苗木を植えて二年目のモモ。昨年は、1つだけ実を付けましたが、今年は8つが色づきました。高さが1メートル程の小さな木。割り箸ぐらいの細い枝をしならせて、薄桃色の実を支えています。この健気な様子を写真に撮るのよ、と夫に命じましたが、暑さに弱いせいか、なかなか重い腰を上げようとしません。

完熟し、色付いたモモ

完熟し、色付いたモモ

生来の汗っかきの上、アブに刺されるのが嫌なようです。ホラ、お願いね、と急っついても、「あー、うーん‥」。いい加減な生返事ばかりで、いつまでたってもグズグズとしています。そうこうするうち、何と実っていたはずのモモの実が見当たりません。えー!、サルにやられたか、それともカラス!。

今年のゴーヤは成長が遅く、実りも悪い。日照が短い裏庭に植えた影響かも‥

今年のゴーヤは成長が遅く、実りも悪い。日照が短い裏庭に植えた影響かも‥

血相を変えて木に走り寄ると、あろうことか数個が完熟して、自ら木の下に転がり落ちていました。で、急きょ残りの実も収穫する羽目に。ホーラ、結局、たわわに実った状態のモモの実は撮れなかったわね。ホント、腰が重いんだから‥。まあ、自然に熟れた実は、すごーく甘くなっていたから許してあげる。ほとんど私が食べるんだけどね。

ネットに入れてぶら下げてある小玉スイカ。収穫時期も近い

ネットに入れてぶら下げてある小玉スイカ。収穫時期も近い

ネットで吊るすころたん。早く育ってね

ネットで吊るすころたん。20個以上も結実しているし、一体どうなるのか‥

そして、グリーンカーテンとして窓辺に植えた「ころたん」と小玉スイカ。ころたんとは、手のひらサイズの網目メロンで、ホームセンターで苗を買ってきて地植えしたところ、グングンと成長してくれました。メロン好きの夫と一緒に、最初はいそいそと、雌花が咲いたら雄花の花粉を人工受粉させていたのですが、ちっとも結実しません。

蜜や花粉を一生懸命に集めるハチ君。ありがとう、君のおかげだよ

蜜や花粉を一生懸命に集めるマルハナバチ。ありがとう、君のおかげだよ

あきらめて、やる気を失っていたところ、どこからか無数のハチが煩いぐらいに飛んでくるようになりました。毎朝、ブンブンと飛び回る羽音で目覚めるほどです。で、気づけば、何となんと20個以上も結実しています。ほら、働きバチの仕事を見習いなさい。あなたの体型はクマンバチに似ているけど、仕事量と成果が全然違うわね。

ハチなど、自然な状態で受粉したころたんの雌花。すでに膨らみ始めている

ハチなどの媒介で、自然に受粉したころたんの雌花。すでに膨らみ始めている

夫より断然頼りになるハチさん、本当にありがとう。自然の営みの素晴らしさと、何もしないでも実りが得られる白神の環境に心より感謝いたします。ほら、あなたももっと勤勉に働きなさい。最近、クマンバチを通り越して、フンコロガシのような体型に近づいているからね!。

トマトのアイコもどんどん色づいてきた。収穫が楽しみ

トマトのアイコもどんどん色づいてきた。収穫が楽しみ

そして、鉢植えしてあるミニトマトの「アイコ」も元気いっぱいです。そろそろ、収穫が近そう。これも完熟で食べたら甘いのですが、冷蔵庫にはご近所から頂いた、大小の美味しいトマトがぎっしり。どうしよう‥、と嬉しい悲鳴です。

この状態で2~3日で完熟する。ちょっと食べきれないなぁ

この状態になると2~3日で完熟する。ちょっと食べきれないなぁ

と、ここまで書いて、ふと気がつきました。お庭の話のつもりが、読み返してみると、食べ物の事ばっかり。我が家の庭は、まるで、食い意地が張った孫悟空が管理した、天上界の蟠桃園(ばんとうえん・西王母の桃園)の様です。で、大切な不老長寿の仙桃を食い荒らし、酒をかっくらって宴会を台無しにした極悪ザルの孫悟空は、もちろん哲二、あなただからね(笑)。

きれいなピンクに色付き、収穫できたモモ。背後は二度目のピークを迎えたバラ

きれいなピンクに色付き、収穫できたモモ。背後は二度目のピークを迎えたバラ

憧れのワイルドストロベリー

バラの咲く庭でティータイム。至福の時間

バラの咲く庭でティータイム。至福の時間

私の数少ない趣味の一つに、「お茶」があります。中でも、紅茶と茶器をこの上なく愛しております。場合によっては、夫以上かも(笑)。季節やその日の気分に合わせてカップを選び、ポットで入れた紅茶をいただくと、至福の時が訪れます。春から初夏によく使うのが、野イチゴの花と実がデザインされている「ワイルドストロベリー」というシリーズです。イギリスのウェッジウッドというメーカーが出しています。

野趣あふれる実り具合。こんなにできるとは‥

真っ赤に熟した実と可憐な白い花を咲かす

この絵柄を見て、「ワイルドストロベリーの花って可愛いなあ」と憧れていたら、一昨年、ホームセンターの片隅に小さなポット苗がポツンと売られているのを見つけました。大喜びで二株購入し、早速、植え付けたところ、カップに描かれているような可憐な花が咲き、葉も繁ってきました。

鈴なりになったワイルドストロベリー

鈴なりになったワイルドストロベリー

「わー、英国の庭みたい。カッコイイ」と、喜ぶ私を尻目に、夫はあまり興味がない様子。自分が好きな実のなる果樹や、偏愛する豆の世話ばかりしています。挙げ句の果てには、ちょっとずつ、エリアを広げるために伸ばし始めたのランナーの先を、うっかりなのかこっそりなのか、容赦なく踏みつけています。

庭の片隅の斜面に数百個は実った

庭の片隅の斜面に数百個は実った

「ちょっと、それ雑草じゃないのよ。踏まないで。それに、抜かないでよ」と、警告すると、一応は気にしながら、水を与えてくれているようでした。ちなみに夫にワイルドストロベリーと教えたのに、何を勘違いしたのか、いまだに「ワイルドチューリップ」と間違えた呼称を繰り返す始末。真面目にガーデニングをやる気があるのかなぁ‥。

ワイルドストロベリーとは違うイチゴ。家の裏で実をつけていた

ワイルドストロベリーとは違うイチゴ。家の裏で実をつけていた

が、いい加減な夫のお世話が聞いたのか、名前の通りワイルドだったのか。当初の可憐な姿からは想像もつかないようなたくましさで、急激に増殖し始めました。今は庭の芝生やシバザクラ、果ては花壇の中にまで侵入してくる始末で、ふと目をやると地を這うように特徴的な葉とランナーが手を伸ばしています。

色鮮やかな真っ赤な実。摘むたびに香りが沸き立ってくる

色鮮やかな真っ赤な実。摘むたびに香りが沸き立ってくる

我が家の庭を気に入ったのは嬉しいけど、こんな「雑草」のような繁殖力は誤算、と腕組みしていると、夫が、「お、この実、食えるんじゃない。すごくいっぱい実っているぞ」と、真っ赤に熟した実を嬉しそうに摘んで、持ってきます。たぶん、食べられると思うけど‥。

夢に見た収穫のとき。あー、幸せよ

思わぬ量が採れた。夫は手伝わないけど

うーむ、あの食い意地が張ったヒヨドリやカラスも食べに来てないしなぁ。でも、恐る恐る口に含んでみると、外国産のジャムの瓶に鼻を突っ込んだような、強烈な芳香が広がりました。すごいよ、これ、と顔を見合わせました。ただ、味は酸っぱくて、たくさんは戴けません。子供の頃の夫のような、オヤツに飢えた悪ガキだったら、口一杯に頬張るでしょうが、私には無理です。でも、加工すれば、この香りと味を生かすことが出来るかも。

素敵な香りにうっとり。至福の時‥

素敵な香りにうっとり‥。え、何でこんなにアップで撮るのよ!

鈴なりの実を夫に採らせようと思い、「ほら、収穫するのは大好きでしょう。あなたが集めていいのよ」と指示すると、なぜか「オレ、忙しいんだ」と言って、家に逃げ帰ろうとします。小さい上、あまりに数が多いのが嫌なようです。「じゃ、写真をお願いね」と命じると、「小さくて難しんだよな、風にも揺れるし」とボヤきながら、渋々カメラを向けています。

砂糖を投入

砂糖を投入

野生のイチゴ特有のクセがあるので、素晴らしい芳香と甘酸っぱい味を生かして、今回は私用のジャムにすると決めました。本日、収穫した実は約120グラム。まず塩水に浸し、砂やゴミ、アリなどの昆虫を洗い落とします。きれいになったら、鍋に入れ、果実の半量程度の砂糖をまぶし掛け、しばらく置きます。30分ぐらいで砂糖が溶け、イチゴからたっぷりと果汁が出て、実がひたひたになります。

よくかき混ぜる

よくかき混ぜる

時間を置くと、果実から果汁が出てヒタヒタニ

時間を置くと、果実から果汁が出てヒタヒタに

これを火にかけて、弱火で煮詰めます。木べらなどで、絶えずかき回しながら、出てくる細かい泡を取り除きます。これは灰汁なので捨てるのが王道ですが、もったいないのでお匙ですくって舐めます。だってこの灰汁、とても美味しいんだもの。完成品では味わえない、夫に秘密にしている台所の味です。ジャムがふつふつと沸き立って、十分に煮詰まったら完成。冷めると固くなるので、とろみ具合はお好みで調整してください。

煮込みながら、よくかき混ぜる

煮込みながら、よくかき混ぜる

いよいよ、お庭でお茶の時間です。茶器はもちろん「ワイルドストロベリー」。主役のジャムは、大阪で有名な堂島ロールの上にトッピングしてみました。バラが咲き誇る芝生の上で戴きます。濃厚なイチゴの匂いと酸味が、ロールケーキのスポンジにしみ込んで、生クリームの美味しさを引き立てます。紅茶はスリランカ(旧セイロン島)のヌワラエリヤ。わー、夢にまで見た瞬間。お茶もお菓子も美味しい!。梅雨の湿っぽい風まで、快く感じるわね。

大阪で有名なケーキ「堂島ロール」に添えてみた

大阪で有名なケーキ「堂島ロール」に添えてみた

と、夫に振っても、「俺、やっぱ甘いもんはダメだわ。早く日が暮れて、一杯飲りたいなぁ」とポツリ。こんな不調法なバカには付き合いきれません。もうひとりで、最高のひと時を楽しみます。でも、これを分かち合うお茶友が欲しいな。あ、いい所に近所のおばあちゃんが通りかかりました。さ、一緒に楽しみましょう。ほら、どうぞどうぞ、と誘うと、「え、お茶っこ?。これから、畑さ行くだよ。また今度な」とあしらわれちゃいました。ごめんなさい。忙しいのに、お気楽なお誘いをしてしまって。

夫と二人分用意した。ホントに食べるの?

夫と二人分用意した。ホントに食べるの?

ま、相手に不足は多々あるけど、夫で我慢するか。ほら、お茶をもう一杯いかが、ケーキは食べないの?。と、顔を見ると、空を飛ぶヘリコプターを見たり、ジャムの香りにつられて飛んできたクマンバチを目で追ったりしています。はいはい、甘いのは苦手だし、ゆっくり楽しむよりも、蜂のように急かせかしてしまう性分だもんね。

待ちに待った瞬間です。バラに咲いたお庭で‥

待ちに待った瞬間。バラの咲いたお庭で‥

美味しい!!!。まず、香りが素晴らしい。そして味は、ちょっぴり酸味が効いて、甘すぎず、ケーキにぴったり。もう最高‥

美味しい!!!。まず、香りが素晴らしい。そして味は、酸味が効いて甘いケーキにぴったり。もう最高‥

それに、何よりもお酒が好きだから、お茶の時間はつまらないかな。ハァ‥。よし、来年に収穫できるイチゴは、全部、果実酒にしようね。でも、自分で摘んで自分で漬けるのよ、いいわね。酒、と聞いて急に目が輝く夫。にっこり笑う目尻が、なんかいやらしい。それに、今までのヤル気の無さは何だったの?。ホントけしからん奴です!。

もう、パクパクといっちゃいます。大口を開けて、恥も外聞もなく。もう、こんな写真を選んで‥(  ̄っ ̄)ムゥ

パクパクといっちゃいます。大口を開けて、恥も外聞もなく。もー、こんな写真選んで‥(  ̄っ ̄)ムゥ

 

やる気がないせいか、全然、関係のない写真も撮っているし。けしからん

やる気がないせいか、全然、関係のない写真も撮っているし‥。けしからん

初夏の庭とバラ

満開になったファビュラスとバラの花壇

満開になったファビュラスとバラの花壇

我が家の庭の主役、バラたちが花の季節を迎えました。ガーデニングもバラもまったくの初心者なので、昨年、植えたばかりの苗が冬越しできるか心配していました。それが、どのバラも沢山つぼみを付け、今、真っ盛りになっています。こまめに肥料を入れてやったのと、昨秋夫が、根っこ部分へ薪作りで出来た大量のおが屑を入れたのが雪対策になったのかな。ま、テボケサレ(不器用)な乱暴者も、たまには役に立つことがあるようです。

鮮やかな黄色と香りが素晴らしいフリージア

鮮やかな黄色と香りが素晴らしいフリージア

まっ先に咲くが、最初に散ってしまう

まっ先に咲くが、最初に散ってしまう

まず、一番最初に咲くのがフリージア。黄色い大輪の花で、長い北国の冬が終わり、春の花も消える頃、少し寂しくなった庭を明るくしてくれる貴重な存在です。良いにおいで、まさに初夏の香り。でも気が早いんです、この花。儚くもすぐに散ってしまうんですよ。花びらを拾って、お風呂に入れてみようかなぁ‥。カバの行水のような夫には似合わないけど。

花持ちが長いレオナルドダビンチ

長く楽しませてくれるレオナルドダビンチ

艶やかな赤色が美しい

艶やかな赤色が美しい

そして、最もお気に入りのレオナルドダビンチ。花弁がギュッと詰まった花が次々と咲き誇り、咲いている期間も長いので、今年になって苗を3本追加した品種です。今、我が家の庭で合計、赤3本、ピンク1本が、すべて元気に育っています。大きな株になって欲しいなぁ。挿し木で増やしたい品種のひとつです。ただ、ご近所さんから「このバラっこ、沢山植えてるな。何て種類だべ?」と聞かれたとき、名前を言うのがちょっと恥ずかしいけど‥。

赤よりも目を引くピンクのレオナルドダビンチ

赤よりも目を引くピンクのレオナルドダビンチ

散り際には八重咲の花となる

散り際には八重咲の花となる

有名どころのバラは、苗のお値段も相応です。近所のホームセンターでは、種類も少ないので、遠方からの取り寄せで賄っています。でも、近くの種苗屋さんに行ったとき、つい買ってしまうのが、安価で可愛いミニバラ。喜び勇んで植えるのですが、なぜかこれが病気の元凶なのです。黒点病にうどんこ病、チュウレンジハバチまで引き寄せてしまいます。結局、バラの花壇から、離れた場所に移植しました。

病気の元凶となるミニバラ。可憐で可愛いのだが‥

病気の元凶となるミニバラ。可憐で可愛いのだが‥

白神山地にも、野バラがたくさん自生していますが、私たちが花壇に植えているような大きな花をつける品種はありません。ゆえに自宅の庭ぐらいは、英国風に仕立ててみたいと、芝生とバラのガーデニングに挑戦しています。というとカッコいいのですが、実は「雑草」との戦いです。その厄介者の雑草にも、取り寄せた西洋バラにも負けない花があるのです。そのひとつが、コウリンタンポポ。とても美しい小さな花を咲かせます。ところが、薪小屋の前に生えているので、うっかり者の夫がしょっちゅう踏みつけるのです。今年も見事に踏んでくれました。指摘すると、頭を掻きながら、「写真に撮ったからいいだろう」と、反省なき言い訳。許せん。

庭に自生する〓。放置していたら増えてきた

庭に自生するコウリンタンポポ。放置していたら増えてきた

外来種だが、花は美しい

外来種だが、花は美しい

そして、ホームセンターで買ってきたペチュニアのギュギュ。1年草ですが、大きな株に綺麗な花が満開になるため、夫婦ともに大ファンです。売れ残りのお買い得品を狙うので、あまり良い色が選べないのですが、掘り出し物はないかと花売り場に通いつめています。今年は、紫とピンクでした。まぁ、満足しています。

ギュギュと名付けられたペチュニア。1年草だが、毎年、苗を買って植えている

ギュギュと名付けられたペチュニア。1年草だが、毎年、苗を買って植えている

我が家の「なんちゃってエントランス」に植えたファビュラスは、唯一、白い花をつけるバラです。終わった花をカットすると次々と花芽を出し、昨年は師走まで咲き続けてくれたお利口さんです。でも何故か、一本だけが太い枝となり、株がバランスを失って倒れそうになりました。多分、剪定の失敗かな。ごめん、ファビュラス君。頼りないトレリスに縛り付けて、なんとか凌いでいますが、どうしたらよいのか‥、悩みの種です。

白い色がお庭のアクセントになるファビュラス

白い色がお庭のアクセントになるファビュラス

刺がほとんどないファビュラス

刺がほとんどないファビュラス

そして、夫が最も気に入っているアンクルウォルターは、花壇の真ん中で堂々とした容姿を誇っています。花は真紅の大輪で、最もバラらしいバラ。まさに女王といった風格です。これを植えるとき、夫婦間でひと悶着ありました。それは、バラを支えるオベリスクの件です。夫は、「女王を植えるならば、いい支柱にしよう」と、目をキラキラさせながら熱心にカタログを見ています。私も同意見ですが、値段が苗の10倍以上もするのです。ふーん、それを買うの。完璧に予算オーバーだから、大好きな酒代を減らすわよ。それでもいいの?。夫は一瞬、ビクッとしましたが、こっくりと頷いています。もうこうなると、翻意させるのは至難の技。結局、上等なオベリスクを仕立てることになりました。お酒は普段と変わらずに飲んでいますけど。

見事な大輪の花を咲かせるアンクルウオルター

見事な大輪の花を咲かせるアンクルウォルター

今年はたくさんの花をつけてくれている

今年はたくさんの花をつけてくれている

こちらも大輪のピエール・ド・ロンサールは、花の首が長く、薄いピンク色の花がちょっとうつむき加減に咲きます。なので、花を見上げるように仕立てたら、見栄えがするのではと思い立ち、家の壁に這わせようと目論んでみました。が、上方向には伸びないで、どんどん前や横にせり出してきます。そう、ズングリむっくりの形に。うーん、何も、私たちの体型に似なくてもいいのに‥。夫はトレリスを立てて、這わせようとしていますが、思惑とはかけ離れて、丸くなってきています。そうよ、お世話する人に似るのよ、植物も。今まで貴方が飼った犬や猫は、みんな短足でずんぐりむっくりの体型だったわね。バラもそうなってしまうの‥。いやー!!!。

香りも花見の素晴らしいピエール・ド・ロンサール

可愛らしい花姿のピエール・ド・ロンサール

この花が最も開花が遅い。でも大輪で花持ちが良い

この花が最も開花が遅い。

そして、私たちが一番驚いたのが、ツルミミエデン。購入時の配送料金の関係で、おまけで買った1株が、今や高さ3m、幅1mの大株に育ち、花も1000個以上つけています。我が家の出世頭となったこのつるバラですが、実は夫がオベリスクを立てるときに、重要な枝を折ってしまったのです。私が手伝うのを待ちきれずひとりで設置しようとした時に、「あーっ!、嘘だろう‥」という、素っ頓狂な叫び声。驚いて家を飛び出すと、折れたベーサルシュートを手にした慌て者が、がっくりとうなだれて立ち尽くしています。やってしまったな。本人もバラも可哀想でしたが、その情けない表情に思わず吹き出してしまいました。

花は小さいが可憐で美しいツルミミエデン

花は小さいが可憐で美しいツルミミエデン

丈夫で成長の早いバラで、挿し木で次々と増えた

丈夫で成長の早いバラで、挿し木で次々と増えた

「大丈夫。まだ、死んでないから、挿し木してみようね」と、慰めると、ホッとしたように従順に従います。このベーサルシュートを使った挿し木が今年、6本の苗となって、新たなバラの木に育ち始めています。夫は、自らの失態を忘れて、この挿し木の功績を自分の手柄のように語っていますが、あの時の情けない声と姿は、私の心の中にしっかりと記憶されています。これでガーデニングでは、偉そうに言わさないわよ。まず、貴方が折ったツルミミの面倒は、しっかり見てもらわないとね。

悪魔の花のようだが美しいクレマチス

悪魔の花のようだが美しいクレマチス

花弁が散っても魅せてくれる

花弁が散っても魅せてくれる

バラ以外にもクレマチスを栽培しています。蔓性の植物ですが、その頼りなさげな細い枝先に、素晴らしい大輪の花を咲かせてくれます。見方によっては、バラよりも目立つ花です。昨春、植えたのですが、冬場に枯れたように見えて、もうダメかと思っていました。それが、今年も元気いっぱいに咲き誇っています。夫は、「西洋の悪魔の花みたい。子供の頃に見たアニメで、こんな花の化物が出ていた」と気味悪がっています。でも、これを花屋さんに注文したのはあなたでしょ、私ならば、もっと可愛い子にしたはずよ。

別の種類のクレマチス。花持ちが良い

別の種類のクレマチス。花持ちが良い

道に面した小さな庭なのですが、狭い空間を利用して、その他の花も植えています。ラナンキュラスはキンポウゲ科で、ヨーロッパや西アジアが原産の球根植物です。ケシの花に似ているようで、夫が「アフガニスタンで見たケシ畑にそっくりな奴があった」と、新聞記者時代に仕事で派遣された当時のことを懐かしんでいます。変なこと言わないで、うちが麻薬の素を栽培しているみたいじゃない。本来ならば、春先に咲く花らしいのですが、気候の厳しい北東北では、6月半ばになってようやく最盛期を迎えています。確かにちょっと、ケシに似ているけどね‥

ラナンキュラスも花を咲かせた

ラナンキュラスも花を咲かせた

花だけでは飽き足らない夫は、果樹もたくさん植え付けました。そのひとつがグミです。2年前に苗木を買ってきて以来、毎年、実をつけてくれています。一昨年が3個、去年は鳥にやられて全滅、今年はまだ完熟していませんが20~30個程ぶら下がっています。嬉しそうにその実を触りに行く夫が、先日、カメムシがオレンジ色の身にへばりついて、果液を吸っているのを発見しました。激憤しながら殺虫剤を取りに来たのですが、「今、薬を散布したら、食べられなくなるよ」と助言すると、指による「デコピン」で虫を飛ばす作戦に変更したようです。時間があれば、日に4~5回は見回りに行く熱心さ。ただ、乱暴者なので、勢い余って実も一緒に飛ばしそうなのが心配です。よしよし、その心意気でほかの植物の面倒も見てね。バラの花が散ったら、肥料を入れるのを手伝うのよ。えー、カメラを持つから手を汚したくない?。じゃ、写真は私が撮るから、あんたはしっかりと土を掘り起こしなさい。肉体労働が大好きでしょう。ほら、ホラホラ。

グミの実が色づいてきた。鳥や害虫との戦いが始まる

グミの実が色づいてきた。鳥や害虫との戦いが始まる

「追跡」に薪の準備を開始の後編を書き込みました

ドイツ製の斧。ヘッドが2kgほどの重さで軽量だが、太い木でも簡単に割ることができる

ドイツ製の斧。ヘッドが2kgほどの重さで軽量だが、太い木でも簡単に割ることができる

前編に続き、薪割り作業の後編を「追跡」で紹介しています。

青森県西津軽地方は、真夏を思わせるような連日の猛暑で、炎天下で作業する薪割りは、悪夢のようでした。

斧を振り下ろすと、二つに割れて飛ぶ薪

斧を振り下ろすと、二つに割れて飛ぶ薪

でも、延べ3日間で、今年の冬を越せる燃料の準備は整いました。

作業終了と同時に、待望の雨が降り、すべてのタイミングがうまく合って、ホッとしています。

すべて終了。整然と積み上がって乾くのを待つ薪

すべて終了。整然と積み上がって乾くのを待つ薪

今年は、地元の共有林の伐採にも、参加しようかと考えており、初めて山の中の木を切る体験ができそうです。

木屑の切り子をブラシで掃除する。すごく熱心に

木屑の切り子をブラシで掃除する。すごく熱心に

地域の人たちが、厳しい冬を越すために続けてきた作業をじっくり見ることができるので、それも楽しみです。

チェーンソーの刃こぼれをチェック。刃先も丹念に研ぎ上げる

チェーンソーの刃こぼれをチェック。刃先も丹念に研ぎ上げる

いずれまた、報告したいと考えています。

「追跡」に冬に向けての薪の準備を開始を書き込みました

チェーンソーを使って台座の上のブナを切る

チェーンソーを使って台座の上のブナを切る

膝の調子が悪くて、しばらく放置していた薪の原木を玉切りする作業を書き込みました。

山のように積み上がる切られたドンコロ

山のように積み上がる切られたドンコロ

今回は約30cm程の長さにチェーンソーで小切りにしてゆく作業で、次回は斧で細かく割る作業の記事をアップする予定です。

手で持ったまま、チェーンソーのエンジンをスタート。一応さまになっている

手で持ったままでチェーンソーのエンジンをスタート。一応さまになっている

危険な機材を使っての作業なので、写真はすべて「筆者①」こと律子が担当しました。

大きな切り株もポイ。力だけは自慢

大きな切り株もポイ。力だけは自慢

よければ、追跡の記事のトップにありますので、見てやってください。(哲)

 

山と庭の「麗人」

新緑の森の中に大輪を咲かせるシラネアオイ、深浦町で

新緑の森の中に大輪を咲かせるシラネアオイ、深浦町で

東北地方も雨が降らない日が続きます。白神山地も連日の晴天で、青空に映える山々の緑が、日増しに濃くなってきました。この季節の渓谷には、まだ雪が残っていますが、森の中を歩くと汗ばむほどの陽気です。木漏れ日と新緑の美しい陰影の中に身を置くと、緑のシャワーで身も心も洗われるような気がします。深山の雪解け間もない木陰に、はっとするような大輪の花が揺れていました。シラネアオイです。

濃い紫のシラネアオイの花。微妙な色の違いもある

濃い紫のシラネアオイの花。微妙な色の違いもある

シラネアオイは、北海道から本州北・中部の山地に分布するキンポウゲの仲間で、日本特産種。栃木県と群馬県にまたがる日光・白根山に多く自生することから、和名が「白根葵」と名付けられました。4枚の花弁のように見えるものは、実はがく片。濃い紫から、薄桃色まで微妙に色が違っており、ほの暗い林床で風に揺れる様は、まるで、たおやかな「麗人」が手招きをしているようです。

シラネアオイの群落。春の白神ではよく見られる

シラネアオイの群落。春の白神ではよく見られる

私たちが春、白神の里山に山菜採りに行くと、必ず出会います。が、日光・白根山のある栃木と群馬の両県、お隣の秋田県など多くの地域で、絶滅危惧や準絶滅危惧の指定を受けている貴重な植物のようです。現地では盗掘騒ぎも後を絶たないようで、白神でも今後が心配される植物です。こちらでは現在、主にランの類が不届き者たちからの被害に遭っているそうですが、有名になるとシラネアオイにも危機が訪れるかもしれません。こうして紹介するのも、問題あるかもしれませんが、場所などは一切明かしていませんので、関係者の皆さま、お許しを戴ければ。

満開になったクレマチスの花

満開になったクレマチスの花

我が家の庭のクレマチスも大輪の花をつけました。それを見て夫が、「あれ、シラネアオイに似ているね、同じ種類じゃないか?」と、熱心に写真を撮っています。えー?、そうなの?。クレマチスはツルで伸びているし、葉っぱも違う‥。ん?、待てよ、ぱっと目をひく大きな花、風に揺れる風情。まあ、見た目は似てなくもないか、と調べてみると‥

こちらも大輪のクレマチス。ガンジークリームという品種らしい

こちらも大輪のクレマチス。ガンジークリームという品種らしい

何となんと、クレマチスは、シラネアオイと同じキンポウゲ科に属しているではありませんか。ということは、我が家の庭のクレマチスと、お山のシラネアオイは「親戚」だったのです。深山と庭の違いはあれど、両者とも「麗人」のようなお花。植物の種名や学名にあまり興味のない夫ですが、この共通点には反応したようです。おー、よしよし。たまには正しい時もあるね、絶対にまぐれだけど。

艶やかに庭を彩ります

艶やかに庭を彩ります

我が家のクレマチスは昨年、苗を植えて、冬越しさせたものです。剪定のやり方がわからなくて、苦労しましたが40輪ほど咲いてくれました。これ以外にも色違いを2種類ほど植えていますが、白いガンジークリームという品種が、最も景気よく花を付けます。香りはほとんどしませんが、何よりも見た目が素晴らしいです。

蔓植物ながら大輪の花を咲かすクレマチス

蔓植物ながら大輪の花を咲かすクレマチス

美しい花をありがとう。もっと勉強して、勤勉なガーデナーになるからね。夫も、「俺も頑張る」と張り切っていますが、もっぱら実がなるトマトや果樹、エンドウ豆などにご執心なようで、小まめに肥料を入れたり、せっせと水やりに励んでいたりしています。ほら、ちゃんとお花も愛でるのよ。

ニリンソウも白神の山には多く自生している

ニリンソウも白神の山には多く自生している

シラネアオイの咲くブナ林の足もとには、ニリンソウの群落が広がっていました。目を引く美しい山野草の花がシーズンを終えると、林床は藪になり、非常に歩きづらくなってゆきます。そうすると、山菜のアイコやミズが、グイグイと背を伸ばしてくるのです。伊勢親方や夫が、目の色を変えて、山を彷徨し始める時期となります。

満開の盛りは過ぎたが息が長い庭のサクラソウ

満開の盛りは過ぎたが息が長い庭の芝桜。去年植えたものだ

深山には、ようやく本格的な春が訪れていますが、我が家の庭は初夏の装いを迎えています。さぁ、これから夏にかけて咲く花の苗を植え付けなければなりません。芝桜の花が終わったら、刈り込んでやらなきゃ。そして、花の終わったレンギョウの剪定もしなければ。ほら、貴方が植えたひまわりも、地植えに切り替えるのよ。エンドウ豆の蔓ばかり触っているんじゃない。え、メロンの苗を買いたい?。何を言っとるか、この忙しい時に。もっと身を入れて、働けい!。

去年栽培して収穫したヒマワリの双葉も出てきた

去年栽培して、今年その種を蒔いたヒマワリの双葉も出てきた