みらいを紡ぐボランティア

ジャーナリスト・浜田哲二と学生によるボランティア活動

青森県深浦町の小さな集落     
03月

「追跡」に産土講の後編を書き加えました

祈祷①bwhp

私たちの班に、10年に1回の割合で回ってくる産土講の記事を書き加えて完結させました。前編と後編に分けてあります=写真上、若くして急逝した神主さんの元で執り行われる産土講、深浦町で

稲荷神社bwhp

深浦町に移住してきた時には、地域の行事の多さに驚きました=写真上、稲荷神社の参道と鳥居。が、今はすっかり慣れてきて、参加するのも楽しいし、新しい事実を発見する喜びにも恵まれています=写真下、和気合い合いと編み上げられる稲わら

工藤編みこみ③BWhp

これからも、様々な伝統行事や神事を紹介しようと考えています。よろしくご支援ください=写真下、末席ながら夫も参拝。柏手を打って拝礼する

哲二bwhp

 

 

新しい「庭の住人」が届きました

バラ③hp

待ちに待ったバラの苗が届きました。昨年から取り引きのある三重県の業者さんですが、応対が良心的で、今回も元気な苗を送ってきてくれました。品種は、赤い花のレオナルドダビンチと濃いピンク色のレオナルドダビンチ。昨年植えた数種類のバラの中で、幾重にも花弁が重なった大輪が次々と咲き、花の持ちも良かったので買い足したものです。三重県は暖かいのか、三本の苗はもう新芽を吹いていました=写真上、届いたバラの苗。気の早い夫が、あっという間に植え付けて、オベリスクも設置してしまった。先に色々と写真を撮って欲しかったのに‥

グミ②hp

バラは「肥料食い」といわれるため、植える前に腐葉土などを大量に入れなければなりません。で、いつものように夫に命じて巨大な穴を掘らせて、肥料を漉き込ませました。その上に、山土と砂、薪ストーブの灰を混ぜた土を入れ、バラの根元をしっかり固めます。最後にオベリスクを立てれば植え付け終了です=写真上、膨らみ始めたグミの新芽

チューリップp

我が家の庭は、前の持ち主が丹精しておられたようですが、しばらく空き家になっていたこともあり、雑多な植木が繁茂し、雑草も伸び放題でした=写真上、陽光を浴びてすくすく伸びるチューリップ。それを整理し、耕し、小石を取り除いて土を入れ、今はまだ試行錯誤ですが、少しずつ自分たちの庭になってきた気がします。庭の新たな住人さん、ちゃんと根付くといいな。そして、初夏には沢山の花を咲かせてね=写真下、オベリスクを購入した時に夫が無断で注文していた「ガーデンバードハウス」。鳥が入るとは思えない構造だが、ま、見た目が可愛いから許そうかな

巣箱hp

追跡に「マタギ」伊勢親方の記事、第2弾を書き込みました

四目ナメコ⑥hp

「追跡」-白神山地の生活文化に、伊勢親方の記事、第二弾を書き込んでいます=写真上、紅葉が真っ盛りの白神の森で、巨大なイタヤカエデの倒木についたナメコを収穫する親方、深浦町で(既出写真の別カット)。小出しで申し訳ないのですが、一度に書ききれなくて‥。もう少しお付き合いください。

長慶平①hp

伊勢親方と知り合ったのは、今から18、9年前=写真上、約14~5年前、山の頂上付近にある牧場で周囲を見渡す親方。それ以来、ずっと家族ぐるみのお付き合いが続いています。とても善良で心優しい親方。私たちの友人を含めて大勢のファンがいます。一度、お会いして、一緒に山を歩けば、皆んなが親方を好きになります=写真下、白神山地の奥地にある沢筋で、サワグルミの樹の下で私たちが紹介した友人と笑顔で語り合う親方。初対面の人にもとても紳士的で、その優しさと気っ風の良さから、「フーテンの寅さん」みたいと茶化したら、親方も満更ではなさそうだった

美奈子伊勢さん②hp

白神の生き物たちにとっては、ある意味とても怖い存在ですが、必要以上に獲り過ぎないし、殺しもしません。見つけ次第殺す訳ではなく、その行動や生態に関しても、マタギ独特の感性で研究され、把握されてもいます。現に、私たちのロボットカメラを仕掛ける場所を監修してくださるのも親方です。これからも長生きして、白神の森の事をいっぱい教えてください=写真下、雪が降り積んだ冬枯れのブナ林を歩く親方。主要な木々も1本ずつ覚えているようだ

雪山で②hp

春が庭のどこかに‥

雪割り②hp

家をあけていると気がかりなことの一つに庭があります。ガーデニングと呼べる程のものではありませんが、季節の花が咲く暮らしに憧れて、庭のあちこちに自分たちの好きな草花を植えています。今年は特に雪が多かったと聞き、どうなっているか心配でした写真上、純白の花をつけたスノードロップ。ヒガンバナ科で、我が家の庭に春一番に咲く花です。寒さに非常に強いとされているだけに、厳しい冬を乗り越えて、今年も可憐な姿を見せてくれました。

チューリップ②hp

そしてこの春、私にはどうしてもやらなくてはならない「宿題」が残っていました。それは球根を植えることです。昨年の晩秋、見切り品として安価に手に入れた球根たち。雪が積もる前に植えようと思っていたのですが、忙しかったのと天候不順にかまけて、放置していました写真上、購入したものの、ひと冬越えてしまった球根


球根

封を開けると、中の球根はもう待ったなし。生まれる~!と言わんばかりです写真上、芽が出てしまった球根。ごめんね、でも植える場所は、ちゃんと確保して、整備しているからね。さあ、作業開始、と予定した花壇へ行ってみると‥。

チューリップ②

あれぇー、ものすごく沢山、何者かの芽が出ているんですけれど‥。えーと、どちら様。オロオロと戸惑っていると、通りかかった近所のおばあさんが、「この芽っこ、雪が解けたらすぐに出ていたよ」と教えてくれました。確か昨年も、この辺りにチューリップを植えていました。ズボラして球根を掘り上げなかったために、残っていたチューリップが芽吹いたのでしょう。こんないい加減なガーデナーであっても、花は律儀に応えてくれたようです=写真上、予期せぬ場所から顔を出したチューリップの芽。待機していた球根のために、夫に命じて、急遽、新規の花壇を開拓させました。

庭福寿②hp

 その他、庭で見つけた小さい春を紹介します。

庭福寿①hp

以前から片隅にあったフクジュソウも、固いつぼみをほころばせ始めました写真上、庭の片隅にあったフクジュソウ。今年も可憐な花を咲かせてくれた。

ネコヤナギ①hp

昨秋、植えつけたネコヤナギ。ピンクのぽやぽやした毛が愛らしい写真上、夫が好きなネコヤナギ。なぜか天才バカボンの主題歌を口ずさみながら手入れをする。バカ‥。ちゃんと根を張り、冬を越したんですね。良かった。

ワサビhp

ふきのとう②hp

そして、ワサビです=写真上、石垣の下に葉を茂らす天然ワサビ。フキノトウも出るがこっちは雑草として処分。もっと良いフキが山で採れるからね。白神の山には大量に自生していて、石垣下などの日陰に根っこを埋めておくと、翌年の春、思い出したように新芽と葉を出しています。深浦町の魚介の刺身に、若い葉や茎を刻んでツマにしたり、根をすりおろして利用したり。同町の誇る、海の幸、山の幸の最高に美味なコラボレーションです。今年も、いくつかの株が根を下ろして増えたようです。

桜芽hp

桜芽③hp

高知、福岡、東京と、連日のように桜満開の便りが続いています。が、こちらの八重桜はまだまだ=写真上、桜の新芽。まだまだ硬し。満開はいつも、ゴールデンウィーク頃になります。庭でのお花見、待ち遠しいです。

バラ芽②hp

バラの新芽=写真上、面白い形のバラの新芽。春の造形美。アンクルウォルターという品種で、大輪の真紅の花をつけます。昨春、20センチメートルぐらいの苗を植えたところ、一年で3メートルを超える大木になり、ご近所さんをびっくりさせました。今年も期待しています。

水仙②hp

暖かい日があるかと思えば、雪花が散る日もあり、北国の気候はなかなか安定してくれません。でも、非常にゆっくりとですが、確実に春は近づいています=写真上、自生するスイセンが力強く芽を出した。綺麗だが、除去するとなると生命力が半端ではなく、かなり厄介者だ、写真はすべて浜田家の庭で。こちらに住んで初めて、春を待ちわびる人々の気持ちが判った気がします。さあ、いよいよ庭仕事、畑仕事のシーズンに突入です。咲き乱れる花を眺めながら、庭でお茶を飲める日が来るのを夢に見て、頑張ります。

 

 

 

「活動」にフクジュソウの記事をアップしています

福寿草⑦hp

白神山地にも間もなく春が訪れそうです。地元の長老やマタギたちは、「春は海からやってくる」とおっしゃられます。春が近くなると、海藻が採れだし、春の魚もどんどん水揚げされるようになります=写真上、雪を割って花開くフクジュソウ、深浦町で

福寿草⑤hp

そんな中、海辺に近い林床にフクジュソウが顔をのぞかせるようになってきました。まだ、満開とはいきませんが、もう少し気温が上がって、日照時間が長くなると、黄色い可憐な花弁を開き楽しませてくれます=写真上、満開のフクジュソウ

福寿草②hp

写真は去年撮影のものですが、今年も同じ場所に芽を出しており、時期さえ合えば同一の光景が広がっていると思われます。よければ「活動を」ご覧下さい=真上と下、日陰では蕾んでいるが、陽が当たるところでは花開くフクジュソウ

福寿草⑫hp

 

 

ご当地野菜、大阪の「若ゴボウ」を調理してみました

料理前hp

大阪・八尾市周辺で栽培されてきたご当地野菜の「若ゴボウ」を手に入れ、青森まで持ち帰って調理してみました。関西にいた頃は、近くの八百屋さんやスーパーマーケットで簡単に手に入りましたが、東北地方では全く見かけません。仕方なく、遺骨収集のために沖縄を往復する際に、京阪神のスーパーに寄って購入しています。1把が400円足らずと結構、良い値段なのですが、癖になる美味しさで、毎回、買って帰ってきます=写真上、計3把購入。根部分はチョロっとで、茎が大部分を占める若ゴボウ

根の処理hp

名前の通りの青々としたゴボウで、根の部分だけを食べるのではなく、茎の緑の部分も食べます。いえ、根はごく小さいので、茎を主体に食べると言ったほうが正しいと思います。根は普通のゴボウと同じように、ひげ根を取り除いて皮をこそげ落としてやります=写真上、根部分はひげ根を取り去り、皮を剥いてやる

水で晒す②hp

そして、食べやすい長さに切ったら、水に20~30分ぐらい晒して、アクや苦味を取ります。水は必ず1回は取り替えてやります。この一連の作業を怠ると、煮汁が苦くなって食べられなくなってしまいます。また、茎の中心部に虫がついていることもありますので、注意深く洗います=写真上、流水を流し込んで晒す。水は止めておく。この晒し時間を利用して、カツオとコブ、イリコとコブなどお好みの出汁をとっておきます。

炒める②hp

さて、いよいよ調理開始です。お鍋にたっぷりのサラダ油を敷き、軽く炒めてやります。油が充分に馴染むぐらい、かき混ぜます。途中で、短冊状に刻んだ油揚げを入れます=写真上、油が馴染むぐらいに炒める

出汁hp

まんべんなく油がまわったら、酒と出汁を「ひたひたになる」ぐらいに入れて、強火で煮込み始めます=写真上、酒、出汁、みりん、醤油の順で入れる

醤油hp

味つけは、関西のうどん出汁に似ています。うどんより、甘さが少し控えめかな。ミリンと、うすくち醤油をオタマ一杯ずつ入れて、煮込みます=写真上、煮込み過ぎるとシナっとなって歯ごたえのシャキシャキ感がなくなる

盛り付け①hp

出来上がり=写真上、食物繊維が一杯で、とても美味しい春の味覚。最近は、九州・四国地方でも売られているのを見かけた

捨てる葉hp

残念ながら、葉っぱは食べられません。しかし、九州や四国で売っている若ゴボウの中には、葉っぱのみならず、茎の大半を切ってしまっている商品がありました。「茎はどうしたの。捨てるんだったら下さい」と店に掛け合うと、市場で仕入れた時から、茎はついていなかったとの事。ゴボウ、と名がつくところから、ちょっとしかない根を食べる野菜だと思われたようです。う~ん、もったいない。結構、高価だし、葉っぱまであるものを買ってきて処理する方が、効率的で美味しくいただけます。生産者の方、市場の方、どうか畑から収穫したままの姿で消費者に届けてください。そしてぜひ、東北でも作って欲しい野菜です=写真上、捨てる部分の葉っぱ。これ以外は全部食べることができる

 

南国・高知の春の味を満喫②

昨日に続き、高知県の春の味覚を紹介いたします。南国・土佐はミカンなどの柑橘類が豊富です。 なかでも、「土佐文旦」は味も香りも秀逸なミカンです。ザボンの一種と言われていますが、地元のいごっそうたちは、「土佐のが一番美味い」と主張されます=写真下、我が家の台所に並べた土佐文旦。この生産者は知る人ぞ知るミカン栽培の名人で、販売所に出荷されると地域の人が奪い合うように買ってゆく。そのため、毎年、予約して購入している。

文旦hp

果皮は黄色に熟し、外観はグレープフルーツに似ています。大きさは300グラム~900グラム。露地栽培では、5月頃に開花。果実は夏の日差しを浴びて成長し、年を越して完熟します。ただ、霜の害などを受ける可能性があるため、農家は年末から年明けにかけて収穫し、少し貯蔵して追熟させてから出荷しています。

文旦③hp

皮や薄皮には苦みがありますので、中の果肉だけを食べます。果実はしっかりしており、薄皮も簡単に外せるので食べやすい果物です。そして、この色の柑橘類は蜂蜜と同じ成分の果糖を含んでいます。ゆえに、上品な甘さと酸味のバランスが素晴らしく、九州南部にあるザボンとは「全くの別物だ」と、いごっそう達が言い張る意味も解ります。毎年、深浦町へ持ち帰り、近所のお年寄りたちにも配るのですが、一度食べると忘れられない美味しさだ、と大好評です=写真上、果皮が傷んでいたり形が不揃いなため、信じられないような安価で譲ってくれる。でも、中身は高級品と同じなので超美味。

小夏hp

そして、小夏とポンカンも買ってきました=写真上、左側の黄色いのが小夏。右側はポンカン。小夏は高知の初夏に出回る果物で、他県では日向夏やニューサマーオレンジという名で出荷されています。ユズが突然変異したものと見られており、 普通は初夏に成熟する果実です。 表皮は黄色。果肉の甘さは控えめで酸味が強く、食べると独特の風味が残ります。そして、表皮の内側にある白い内果皮も食べられるので、 皮の黄色い外果皮だけを薄く剥いて、輪切りにして食べるほうが美味です。ポンカンも甘いんですが、九州の友人から戴く屋久島ポンカンが、目をむくほど甘くて美味しいので、高知産はあまり買って帰りません。でも、近所のお年寄りには、たいそう喜ばれるので、少しだけですが配るつもりです。

まだ根雪が解けきっていない北国に、南国の春の香りが満ち溢れています。

 

南国・高知の春の味を満喫①

干物①hp

父親の法事のために帰った高知県で買ってきた干物を食べてみました。高知では、春になるとウルメイワシやニロギ(ヒイラギ)などの干物が日曜市などに出回ります。子供の頃は苦いだけで、食卓に上がると苦痛でしたが、今は最高の酒のツマミとなっています=写真上、ニロギやオキウルメなどの干物。今夜も飲みすぎてしまいそうだ

ジャコhp

そして、ご飯のおかずはジャコ。一見、出汁ジャコのように見えますが、軽く醤油を塗して、熱々の白米に乗せて食べると最高です。何倍もおかわりしてしまいます=写真上、火曜市で買ったジャコ。すごく香ばしくて最高に美味

酒hp

酒は「楯の川」を。口に含むとピチピチとした微発泡が舌に残る薄濁りの日本酒で、フルーティーな香りと柔らかい甘さが口に広がります。こうした純日本風の和食にピタリ合う酒です。もう書き込んでいる場合じゃない。直ちに始めます=写真上、楯の川の搾りたて薄濁り