12月11日付の朝日小学生新聞1面と3面に見開きで掲載されました(紙面イメージは著作権上貼り付けられません)
12月2日、3日付の朝日放送系列・鹿児島放送で、午後6時すぎからのニュース番組で2日続けて5分間ずつ放映されました。更に、同系列の青森朝日放送「スーパーJチャンネル」でも放映されました。
ヤクスギランドにある樹高が21.5㍍、胸高周囲は8㍍、樹齢は1800年の仏陀杉
屋久島と言えば、まず思い浮かぶのが屋久杉。縄文杉や弥生杉など、数千年生きている驚きの長寿杉が、うっそうとした常緑の森に、どっしりと生えています。
ヤクスギランドの入り口で、立て看板を教材にしたマッキーの講義=屋久島町のヤクスギランドで
うっそうとした森に杉の巨木が立ち並ぶヤクスギランド
交流プログラムの終盤、屋久島町立八幡小学校の有志の児童らと、杉の自然林を歩きました。標高1000~1300メートルの間に広がるヤクスギランド。樹齢数千年の屋久杉が自生する原生林を、小学生でも容易に鑑賞できる場所です。
コースのあちこちに巨木が倒れ掛かっていた
仏陀杉の前で記念撮影。おどける三人娘
ふかふかの苔を触ってみた。えー、こんな感触は初めて
日程と体力の限界で、縄文杉や白谷雲水峡などを見に行く登山はできませんでしたが、ここには推定樹齢1800年の仏陀杉をはじめ、くぐり杉、双子杉など特徴のある樹が多く、ゆっくりと縄文の森での森林浴を楽しむことができました。
こんなに近づいても逃げないよ!。人馴れしたヤクシカに驚く三人
森の中で、三人娘の1㍍ぐらいの距離に近づいてきたヤクシカ
切り株更新中の巨樹の前で、屋久杉の端材の香りを嗅ぐ理花ちゃん
このコースでは、美しいコケ類が広がる沢のほか、白神山地で学習した、倒木更新や切り株更新などの様子も目の当たりにしました。また、昔の人が切った巨大な屋久杉の切り株が残されており、森と関わって生きてきた、島の人たちの暮らしを垣間見ることができました。
白神山地でも習った倒木更新を屋久島でも確認
吊り橋を渡るとき、悪戯者が橋を揺らした。許せん!
苔むした森の木道を歩く
ヤクスギランドを見学していると、上空をヘリコプターが何度も行き来します。聞くと、「土埋木(どまいぼく)」を運んでいるそうです。土埋木とは、昔、伐採された屋久杉の、残された枝や切り株などのことだそうです。現在、屋久杉の新たな伐採はできないので、この捨てられていた部分を利用して、お土産品などを作っているのです。
奇岩がそびえる山の上を土埋木を吊るして飛ぶヘリコプター
崩落した場所を木道の上から見る
巨木の間から上を見上げる
実は、お世話になっている研修センターのプログラムにも、屋久杉を使った木工クラフトがあり、3人娘と一緒にチャレンジしました。屋久杉の端材を使って、切り出しナイフで形を整え、やすりで削ってゆきます。木くずが屋久杉独特の良い香りです。サンドペーパーで磨いて、金具を付ければ完成。
マッキーに習いながら木工クラフトに臨む
屋久杉の端材から、好きな形の物を選ぶ。どれにしようかな
三人娘はペンダントに、私はストラップにしてもらいました。これが、あの空を飛んで運ばれていた土埋木の一部かと思うと、感激もひとしおです。良かったね、一生の宝物になったね。
ナイフで削り、やすりをかける。怪我しないようにね
屋久島の森を流れる渓流
渓流などの岩の表面にはりついて生育するヤクシマカワゴロモ。手塚さんの案内で、一湊川へ観察に行きました。急流の水中で生きる植物で、日本では屋久島にだけ分布しているそうです。自生地の河川の環境が悪化して、絶滅が心配されています。
一湊川で、子供たちにヤクシマカワゴロモの説明をする手塚さん
屋久島の仲間がすべって川に落ちてしまった。みんな心配そう
そして、屋久島の名産である「さば節」の見学にも行きました。かつお節ならば知っていますが、さば節を見るのは初めてです。昔ながらの製造工場に入り、作る工程を教えて戴きました。良い香りがするので、少しつまみ食い。「美味しいー」、「かつお節に似ているけど、味が濃い」。三人娘も大喜びです。
丸勝水産のさば節工場で、作り方を習う
これが原料になるゴマサバだよ、との眞邉勝志代表の説明を聞く。食べてみたい
ちょびっとつまみ食い。美味しいー!
研修最終日、マッキーが三人を、特別にサンゴの浜へ連れて行ってくれました。波で打ち上げられたのでしょうか、そこは、一面、真っ白なサンゴの破片だけの浜辺でした。北国では、とうてい見ることのできない、夢のような風景。「うわー、すごい、すごーい!」。
きれいなサンゴとかわいらしい貝殻を探す
それ!。サンゴの浜を元気いっぱいに駆ける
浜辺で仲良くお昼ご飯。かえでちゃん、パクつきすぎ
「宝石サンゴもあるぞ」とマッキーの声に、皆、夢中で真っ赤なカケラを探します。忙しいスケジュールをこなした交流会の主役たち。深浦町の代表として重責を見事に果たした三人娘へのご褒美です。優しいインストラクターの牧さんの配慮に、心よりの感謝です。
夢にまで見たサンゴの浜。南の海へ来たぞー!、と最も解放された笑顔を見せた
まず、八幡小学校の仲間たちとお別れ。最後まで笑顔で
屋久島での時間は飛ぶように過ぎ、お別れの時がやってきました。「もう少し、居たいな」、「すごく楽しかった」、「屋久島の事を、クラスの友達に話したい」と、最後まで、三人娘は元気いっぱいです。でも、「お父さんやお母さんに早く会いたい‥」。頑張ったとはいえ、まだまだ小学6年生。ちょっぴり、ホームシックになっていました。
手を振って別れを惜しむ八幡小学校の児童たち
しおりんとマッキーにお礼の手紙を渡す。あ、これは、小西さんへと、かえでちゃん。ん?、ラブレターかい?
最後に、お世話になったマッキーとしおりんに、感謝の気持ちを込めて、お手紙を渡しました。牧さんも、5泊6日の研修は、最長記録だそうです。よく見ると、心なしか牧さんの目の下に激しいクマが出来ているような‥。三人とも、相当なお転婆娘だからな‥。かなりお疲れのご様子も無理はありません。本当にお世話になりました。
武田さんにマッキー、ありがとうございました。屋久島空港で最後のご挨拶
きっと、白神にも来てね!。マッキーと固い握手をして、再会を誓った
今回の、白神と屋久島の交流は、大成功のうちに幕を閉じました。そして、今後、両遺産地域の子供たちによる交流の種を、蒔くことができたのではないかと思っています。屋久島でも、関係各方面の方々から、お褒めの言葉も戴きました。
待合室で、いわさき小の青木先生やクラスメイトに電話。私ら頑張ったよー!、今から帰るからね!!
さよなら、屋久島。滑走路の横を三人で歩く
これは、私たちだけの力で、成し遂げたものではありません。深浦、屋久島両町、屋久島環境文化財団、いわさき小学校、八幡小学校とPTA、屋久島高校、報道関係者の皆さん、そしてこの企画を応援して下さったすべての方々のおかげです。感謝しきれません。
この飛行機、揺れるけど大好き!。また来るよ!
名残惜しげに上空から地上の風景を見る
素晴らしい自然の森が広がる屋久島、名残り惜しいけど、さよならだね。屋久島の皆様、来年は、ぜひ深浦に来て、屋久島の事を紹介してください。そして今度は、私たちが町の人たちと一緒に、誇れる古里の「白神山地」をご案内します。
機内で屋久島で拾った貝やサンゴの破片を見る。楽しかったなぁ、また来たいなぁ
それでは、またお会いできる日を楽しみにしています(終わり)。
ありがとう、屋久島の仲間たち。次は白神で会おうね
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