大型連休が過ぎてようやく、春らしい暖かい日々が続いています=写真上、満開になったアネモネ。これまで、蕾が硬かった桜や桃、小さな草花も一斉に開花しています。例年ならば、連休前に暖かい南風が吹くのですが、今年は異常でした。山や里にもまだ雪が残り、ブナなどの広葉樹の芽も、つい最近まで芽吹かず、山は冬色のままでした=写真下、太陽に向かって花弁を広げるチューリップ。
ここに来て、この気候。地域の人たちも、遅い春を待ちわびたように山や畑に繰り出して、笑顔で山菜採りや野良仕事に精を出し始めています。ようやく訪れた本格的な北国の春です=写真下、マリーゴールドとムスカリも元気いっぱい。
昨夏、台風による強風で、我が家の庭にある樹齢70~80年の八重桜の幹が途中で折れてしまいました。毎年、大型連休の時期に綺麗な花を咲かせてくれたので、切ってしまうのは忍びなく、延命させるための治療をしました。まず、切り口に接着剤などを充填し、折れた場所にシュロの布を被せて麻縄でグルグル巻きにしました。こんな素人療法では心配でしたが、樹木医など近所にいません。仕方なく、これで1年間、様子を見ることにしました=写真下、途中で折れた幹を補修した八重桜。
今春4月上旬、芽吹き、蕾が膨らんできました。夫と二人で手を叩き合って喜びました。生き残ってくれたのです。あとは綺麗なお花を咲かせるだけ=写真上、3~4分咲になった八重桜。それが、季節はずれの寒波の影響で、なかなか開花してくれませんでした。気をもみましたが、数日前から1輪、また1輪と花が開き始め、本日は3~4分咲きです=写真下、元気な一部の枝は満開に。
遅い春のせいで、葉っぱと花が同居する姿ですが、我が家の桜が冬を越してくれたことに、白神の「八百万の神様」に心より感謝し、お礼を申し上げたく思います。良かったね。ただ、桜も寿命を知ったのか、太い幹の周辺に若木を何本か生えさせています。幹が折れて以来、その子どもたちがスクスクと育ち始めています。そして、その小さな1本にも、今年花が咲きました。後を受け継ぐんだね。がんばって=写真下、治療した親木の手前で花を咲かせる子どもの八重桜。
桜の危機を見て夫が、止めればいいのに代役の木を次々と植えています。そのうちの1本が桃。小さいながら、綺麗な花を咲かせ、夫は鼻高々です。そして、何を考えているのか、アーモンドの木も植えたようです。大好きなお酒の摘みにするんだ、とこちらも鼻息荒く手塩にかけています。それにも、小さな花芽が=写真下、下の上は小さな木ながら、精一杯の花をつけた桃。その下は花芽をつけたアーモンド。
グミの木にも、たくさんの蕾がついています。実のなる木ばかり植えるんだから、もう‥=写真下、たくさんの蕾をつけたグミ。
そして、生き物たちにも、悩ましげな春の気配が訪れているようです。近所の猫たちに恋の季節がやってきました。「白神山猫」か、と思う程の貫禄があるオス猫が、近所のメスに盛んにアプローチしています=写真下、上は「白神山猫」のような貫禄のオス猫。ご近所の飼い猫だ。メスはその気になれないのか、息子と日向ぼっこをしたり、のんびりとお昼寝をしたり‥。山猫モドキのオスが、盛んに鳴き声をあげて誘いますが、まったく無視です=写真下、下はまったく無視して息子と昼寝するお母さん猫。
この鳴き声が深夜まで続くので、ちょっと迷惑な気もしますが、猫ちゃんたちも集落の大切な一員。無碍に追い払うわけにも行きません。とても可愛いですからね。ただ、庭に穴を掘って、用を足してゆくのには閉口します。植えたばかりの球根が掘り出されていたり、貼り付けたばかりの芝生を剥がされていたりすることも。そんな時は夫が、ボヤきながら渋々と、糞の始末と植え直しをしています。まぁ、あなたの方が、猫好きだものね=写真下3枚、メスの気を引くためにあちこちから顔を出して、大声で鳴いてアピール。お、脈ありと見て、慌てて勇んでゆくも‥。
驚いたのは、このオス猫。20年以上生きているのでは、と飼い主が話されていました。どうりでふてぶてしくて貫禄があるんですね。わが夫よ、この貫禄、少しは見習いなさい。あ、でも、他の女性を追い掛け回したり、他所さまにご迷惑を掛けてはいけませんよ=写真下、何を仕掛けられても、うーん、と伸びてまったく無視。さ、お家に入ってご飯かな。
昨日は雨模様でしたが、暖かい雨でした=写真上、「あーぁ、フラレチャッタよ」。濡れそぼって、ショボーン。猫ちゃんも夫も、濡れながら庭に出て、春を満喫しているようです。一方はのんびりと、また一方は急かせかと。人も動物も、様々に心沸き立つのが、北国の遅い春のようです=写真下、人間にいえば百歳を越える高齢でありながら、堂々とした体躯と目の輝きを失わない迫力。集落の高齢者と同じで元気いっぱいのボス猫です。
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