東奥日報「Juni Juni」の連載:4回目 ツイート 東奥日報「Juni Juni」の連載の4回目「ニホンアナグマ」 白神山地の森の中や麓の集落、道路沿いなどで、最も見かける生き物がニホンアナグマです。体格や風貌がイヌ科のタヌキに似ていますが、彼らはイタチ科。とても愛嬌があって、ユーモラスな風体なのですが、鳥のヒナやカエルなどの小動物にとっては、恐ろしい猛獣となります。 アナグマの家族 梅雨が近づくと、水鳥たちが子育てしている池の周りにやってきます。ヒナが泳ぎ回るのを陸からじっと見つめており、隙あらば襲いかかろうと考えているのでしょう。でも、泳げないのか、水中に躍り込んで行く勇気はないようです。同時期に産卵が本格化するモリアオガエルなどを食べて、森の中へ消えて行きます。 池の水辺でカイツブリの巣を狙うお母さんアナグマ 白神の生態系は、とても豊かです。哺乳類ではツキノワグマ、鳥類ではイヌワシを頂点とした、食物連鎖のピラミッドが完成しています。アナグマも、人間(マタギ)以外の捕食者は、ほとんどいないようで、数は増え続けているようです。 美しい毛並みの個体 でも、その存在を脅かす大きな要因の一つが感染症。犬や猫などのペット類やキツネなどに流行った疥癬が、アナグマを蝕んでいるのです。夏から秋になると、家族で行動する個体が多く、一匹が罹ると、あっという間に群れに広がります。 疥癬のため、毛が抜け落ちたお母さんアナグマ それも、個体数を一定に保つ自然の淘汰力かもしれませんが、病気の個体を見かけると、かわいそうで‥。でも、太古の昔から続く、豊かな生態系を守るためには、出来る限り人間の力は加えない方がよいのでしょう。よほどのことがない限り、「がんばって」と、応援するだけにします。 水鳥のヒナやカエルを狙って水辺に出現したアナグマ でも、ロボット・カメラで撮影するのは許してね。それが、数少ない、観察できる手段だから。マタギの伊勢親方にも、「あまり獲らないで」と伝えておきます。なにしろ体格や風貌が、夫の哲二に似ているのですから(笑) Post Views: 205 « 東奥日報「Juni Juni」の連載:3回目 東奥日報「Juni Juni」の連載:5回目 »
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