12月13日の記事です。
急速な低気圧の発達で大荒れの朝。今日のウォーキングは無理じゃない、と布団に潜り込んでいたら、ガバッと起きた哲二がいそいそと身支度。ストーブの火を落として、股引を履いています。えー、行くのかい‥。しぶしぶ起き出し、のろのろと身支度を始めます。
黎明の中、外を見渡すと、あたりは薄っすら雪化粧。手入れの行き届かぬ庭も心なしか美しい冬の風情に。滑らないように気をつけながら、まだ誰も歩いていない道へ防寒長靴を踏み出します。
「ビュオゥー、オゥー、ビュゥーゥー」。フードを被った顔へ、叩きつけるように雪交じりの風が。わずか数十歩で、体感温度は一気に低下、身震いしながら哲二が呟きます。「今日から真冬だよ‥」。これが北東北の季節の変わり目です。
海は想像以上の大荒れ。打ち付ける波のしぶきが風に煽られ、湯煙ならぬ潮煙となって集落内を漂っています。身体にあたると痛いほどの堅い雪が、強風で渦を巻き、前後左右から襲い掛かってきました。油断すると、杖で支える力士体型の身体ごと吹っ飛ばされそうです。
逆風の中、ふうふう言いながら砂浜を突っ切り、いつも座って休む流木へ。と、哲二が「危ない」と制止。なんと、大波が流木を超えて行くではありませんか。ほぇー、今日は休憩なしだ。
さらに、海岸を往復しようとしたら、先行する哲二の足元まで波が届きます。「うへぇー、こりゃダメだ。今日はロマンの里を抜けて行こう」と、いつものコースを変更して迂回路へ。
が、ここも高架橋の路面がカチカチに凍って、危険極まりないサバイバルに。愛用の帽子が風に飛ばされて、あっという間に荒れ狂う海の藻屑となるし、もう帰りたいよー。
でも、これも痩せるため、いや、修行なのだと自らに言い聞かせて、一歩一歩、刻むように帰途につきます。杖をしっかりと路面に突き立てながら、水戸黄門の主題歌、「人生楽ありゃ苦もあるさ♪」と歌いながら。ただ、後ろから、「泣くのが嫌なら、さぁ歩け!♪」と、突いてくる哲二がウザいけど‥
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