大阪・八尾市周辺で栽培されてきたご当地野菜の「若ゴボウ」を手に入れ、青森まで持ち帰って調理してみました。関西にいた頃は、近くの八百屋さんやスーパーマーケットで簡単に手に入りましたが、東北地方では全く見かけません。仕方なく、遺骨収集のために沖縄を往復する際に、京阪神のスーパーに寄って購入しています。1把が400円足らずと結構、良い値段なのですが、癖になる美味しさで、毎回、買って帰ってきます=写真上、計3把購入。根部分はチョロっとで、茎が大部分を占める若ゴボウ。
名前の通りの青々としたゴボウで、根の部分だけを食べるのではなく、茎の緑の部分も食べます。いえ、根はごく小さいので、茎を主体に食べると言ったほうが正しいと思います。根は普通のゴボウと同じように、ひげ根を取り除いて皮をこそげ落としてやります=写真上、根部分はひげ根を取り去り、皮を剥いてやる。
そして、食べやすい長さに切ったら、水に20~30分ぐらい晒して、アクや苦味を取ります。水は必ず1回は取り替えてやります。この一連の作業を怠ると、煮汁が苦くなって食べられなくなってしまいます。また、茎の中心部に虫がついていることもありますので、注意深く洗います=写真上、流水を流し込んで晒す。水は止めておく。この晒し時間を利用して、カツオとコブ、イリコとコブなどお好みの出汁をとっておきます。
さて、いよいよ調理開始です。お鍋にたっぷりのサラダ油を敷き、軽く炒めてやります。油が充分に馴染むぐらい、かき混ぜます。途中で、短冊状に刻んだ油揚げを入れます=写真上、油が馴染むぐらいに炒める。
まんべんなく油がまわったら、酒と出汁を「ひたひたになる」ぐらいに入れて、強火で煮込み始めます=写真上、酒、出汁、みりん、醤油の順で入れる。
味つけは、関西のうどん出汁に似ています。うどんより、甘さが少し控えめかな。ミリンと、うすくち醤油をオタマ一杯ずつ入れて、煮込みます=写真上、煮込み過ぎるとシナっとなって歯ごたえのシャキシャキ感がなくなる。
出来上がり=写真上、食物繊維が一杯で、とても美味しい春の味覚。最近は、九州・四国地方でも売られているのを見かけた。
残念ながら、葉っぱは食べられません。しかし、九州や四国で売っている若ゴボウの中には、葉っぱのみならず、茎の大半を切ってしまっている商品がありました。「茎はどうしたの。捨てるんだったら下さい」と店に掛け合うと、市場で仕入れた時から、茎はついていなかったとの事。ゴボウ、と名がつくところから、ちょっとしかない根を食べる野菜だと思われたようです。う~ん、もったいない。結構、高価だし、葉っぱまであるものを買ってきて処理する方が、効率的で美味しくいただけます。生産者の方、市場の方、どうか畑から収穫したままの姿で消費者に届けてください。そしてぜひ、東北でも作って欲しい野菜です=写真上、捨てる部分の葉っぱ。これ以外は全部食べることができる。
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