深浦町立深浦小学校で、3年生の総合学習の授業を、今回、受け持つことになりました。内容は「白神自然教室」。31人の児童たちを前に、写真と動画を使って白神山地で撮影した生き物の紹介と、その生態のお話をしました。みんな、キラキラした目で、動物たちが躍動する画像を見つめ、撮影機材に触れていました。
この授業を発案されたのは、私たちと同じ集落にお住まいの棟方いづみ先生。同小3年生の担任教師で、小学生の二人のお子さんを持つお母さんです。深浦町で生まれ育った子どもたちに、故郷の自然の素晴らしさと地域への誇りを再認識してもらおうと、企画なさいました。
白神山地の自然の素晴らしさを語るには、世界有数のブナの原生林だけでなく、その森の中で暮らす野生の生き物の存在を欠かすことはできません。それは、世界遺産への登録評価基準にも含まれており、高緯度にもかかわらずツキノワグマやニホンザル、ニホンカモシカなどが多数棲息していることが非常に重要視されているからです。
しかし、地域を含めて、白神で暮らす生き物たちへの関心は低く、ブナの原生林だけがクローズアップされて語られることが多いように感じます。ゆえに、棟方先生が、「ぜひ、地元の子どもたちに、もっと深い白神への関心を呼び起こしたい」との思いから、私たちに声を掛けてくださいました。
授業を終えた児童からは、「こんなに沢山の動物が、身近にいてびっくりした」、「もっと写真を見て、動物や鳥の事を勉強したい」など、子どもらしい素直な感想が続出。中には、「自然の中で生きる事は大変だと思った」と、弱肉強食の食物連鎖に思いを馳せた鋭い考察もあり、小学3年生とは思えない内容に驚かされました。
わずか2年ほどの取材期間ですが、私たちが撮影、記録している写真や映像を教育関係や地域の行政機関が利用してくださるのは大歓迎です。今のところは商業目的で活動をしていませんので、深浦をはじめとする青森県や、同じ世界遺産地域内の秋田県内の子どもたちが使用する場合は、写真の使用料などを一切受け取っておりません。同時に、写真のスライドを見せながら実施する講演なども、すべて無報酬で行っています。
このホームページを見てくださる方で希望があれば、出来る限りお応えいたしますので、いつでもお声掛けください。可能な限り、ご要望に沿う形でお伺いさせて戴くつもりです。
我が町を知り語れることほど誇れるものはないですね!
どれだけ海外旅行しようと、これこそ地球人の第一歩。
深浦っ子が羨ましい!