みらいを紡ぐボランティア

ジャーナリスト・浜田哲二と学生によるボランティア活動

青森県深浦町の小さな集落     
子どもたちによるシノリガモ観察.2014の①

子どもたちによるシノリガモ観察.2014の①

このエントリーをはてなブックマークに追加
川面を叩くように助走をつけて飛び立つシノリガモのオス
川面を叩くように助走をつけて飛び立つオスのシノリガモ
シノリガモ観察に参加することになったいわさき小の新6年生たち
シノリガモ観察に参加することになったいわさき小の新6年生たち

2014年のシノリガモの観察が始まっています。3人娘にもう一人プラスした4人娘も今春、中学生になりましたが、調査、観察への意欲はまったく衰えていません。相変わらず、週末になると、キラキラした眼差しと満面の笑顔で、鼻息荒く浜田家にやってきます。

動体視力が優れているみなみちゃん(左から二人目)が、生き物を見つけた。みんなが、それぞれ観察を続ける
動体視力が優れているみなみちゃん(左から二人目)が、生き物を見つけた

ただ最近、発言や行動が、少しずつお姉さんになってきました。その大きな理由は、彼女たちに後輩が出来たからです。なんと、母校の町立いわさき小学校の新6年生15人が、今年のシノリガモ観察に参加することになったのです。

ブラインドテントに入っても、こっそりと覗くように観察する6年生。いいぞ!
ブラインドテントの窓から、こっそりと覗くように観察する新6年生
ロボットカメラの原理を学ぶ。明るくて、可愛いしぐさに、心奪われそう…
ロボットカメラの原理を学ぶ新6年生。明るくて、可愛いしぐさに、心奪われそう…

年下とはいえ、一つしか変わらないので、強力なライバルになりかねません。後輩の登場に、嫌がらないだろうか、きちんと指導できるかな、と心配していたら、「大丈夫、りつこさん。まかせて!」、「騒がないように、静かに観察できるよう教えるよ」と、大乗り気で、先輩役を引き受けてくれました。

中学校の体育祭に参加した4人娘。先輩や同級生らと記念撮影
中学校の体育祭に参加した4人娘。先輩や同級生らと記念撮影
新6年生によるシノリガモの観察会
新6年生によるシノリガモの観察会

まだまだ、お淑やかさからはほど遠い、はつらつとした4人娘ですが、着実に成長してくれていたようです。頼もしさを感じると共に、これから大人になるまで、どれぐらい私たちと行動を共にしてくれるか、少し寂しい気持ちも湧いてきます。

水しぶきをあげて泳ぐオスのシノリガモ
水しぶきをあげて泳ぐオスのシノリガモ
教室でフィールドスコープを使う訓練。飲み込みが早い
教室でフィールドスコープを使う訓練。飲み込みが早い

でも、新たな6年生の参加で、私たちの会の活動も更なる広がりが出てきそうで、嬉しさの反面、身が引き締まる思いです。今年のシノリガモの繁殖行動の報告は、新6年生の最初の観察会を紹介しながら、始めたいと思います。

鳥に見つからないように寝転んで観察する新6年生。特別な指示もしていないのに、好い根性だ!
鳥に見つからないように寝転んで観察する新6年生。特別な指示もしていないのに‥。素晴らしい!
橋の上から双眼鏡などで観察する新6年生
橋の上から双眼鏡などで観察する新6年生

毎年観察する川に残った繁殖個体は、オス4羽、メス4羽の合計8羽。この繁殖集団のうち、3組のペアができ、残りの2羽は幼いメスと「オジャマ丸」と呼ぶモテないオスです。座学を踏んだ15人が、担任の木村先生と二人の補助の先生、校長先生に率いられて、やってきました。

カップルに追われるメス(上方)。昨年生まれた雛が、母親についてきた可能性も
カップルに追われるメス(上方)。昨年生まれた雛が、母親に付いてきた可能性も

今年の子供たちは、ものすごく積極的です。座学でも、次々に手を挙げて、質問してきます。そしてフィールドで、熱心に観察すると共に、撮影機材などを運ぶのも自ら申し出て手伝ってくれます。これは、4人娘も油断できないぞ!。

人数が多いから、テントがすし詰め状態に‥
人数が多いから、テントがすし詰め状態に‥
渓流の上を飛ぶシノリガモ。繁殖期は、驚かせない限り、ほとんど飛ばない
渓流の上を飛ぶシノリガモ。繁殖期は、驚かせない限り、ほとんど飛ばない

そして、最初の調査の日、いきなり目前でカップルやオジャマ丸が争う姿などを観察でき、参加者全員が「巨人の星」(古いか)の主人公のように、瞳を燃え上がらせながら、帰っていきました。みんな、シノリガモに興味を持ってくれたようで、楽しみなチームの登場です。

新緑が美しい川で、シノリガモ観察をする新6年生たち
新緑が美しい川で、シノリガモ観察をする新6年生たち
川上へ向かって飛ぶオスのシノリガモ
川上へ向かって飛ぶオスのシノリガモ

親鳥たちは、間もなく雛を孵して、子育てに入ります。今年は、3組とも成功するかな。そして、私たちの会も、新たな雛を育てることができるかな。それもこれも、中学生になった4人組の働きに掛かっています。さぁ、みんなで力を合わせて、今年も頑張ろうね。

中学生になった4人娘。体育祭に参加して、同級生らと…
中学生になった4人娘。体育祭に参加して、同級生らと
引率の先生が見守る中、石の上で休む繁殖個体群
引率の先生が見守る中、石の上で休む繁殖個体群

で、新6年生の皆さん。4人のお姉さんと浜田夫婦が、出来る限りの応援をするから、シノリガモの調査、観察をやり遂げてください。同時に、白神の自然やそこに暮らす人たちの文化も勉強しましょうね。今年も残ってくれたカモたちの子育てが成功しますように。そして、一人でも多くの子供たちが故郷に誇りを持てますように。

すごくシャイだけど、元気一杯の深浦っ子たち!、期待しているよ。

ブラインドテントの窓から観察。初めての体験だ
ブラインドテントの窓から観察。初めての体験だ
体育祭で疾走するりかちゃん。後輩たちへバトンタッチ!
体育祭で疾走するりかちゃん。後輩たちへバトンタッチ!

« »

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください