今年は、白神の山々と中秋の名月を絡めて撮影しようと目論んでいましたが、その前後に講演会や公開授業が飛び込んできて、それどころではありません。夜間に撮影へ出かけるどころか、原稿書きと読み上げる練習に毎夜、忙殺されました。しかも、同日に重なって開催されることになったので、二人共にパニクって、テンパってしまい、右往左往するのみ。上手くできたかどうか、皆様からの批評が怖いです。
まず午前中は、いわさき小学校の可愛い子供たちの「公開授業」に、ゲストティーチャーとして招かれました。公開授業の教科は「道徳」。青森県教育委員会が主催する、道徳教育研究協議会のプログラムの一環で、実際に授業をする姿を、他校の先生方や保護者、地域の人たちに広く見てもらおうという試みです。夫は6年生、私は3年生を受け持ちました。
いずれも、世界自然遺産の白神山地や十二湖など、身近な自然を題材に、故郷の良さや自然保護などについて子供たちに考えてもらうのが目的です。3年生は生き物の写真を見せながら、白神山地の生物の多様性をお話し、6年生は深浦町の自然の素晴らしさと生活文化の大切さを講義いたしました。
私たちの持ち時間は、授業最後の数分間。教育のプロの先生方や、お母さんたちが参観される前でお話するのは生まれて初めてです。とても緊張しました。が、多くのギャラリーをものともせず、いっぱい手を挙げて、のびのびと発言する子供たちが可愛くて、おどおどしている自分たちが恥ずかしくなりました。
覚悟を決めて、エイや!。最後は笑顔で終えることができました。私が小学生の頃は、道徳といえば某テレビ局の番組を鑑賞して終わり、ということが多かったのですが、工夫が随所にちりばめられた今回の授業をみていると、時代は変わったなぁ、と感慨深いものがあります。同時に、準備された先生方の努力とご苦労がしのばれます。本当にお疲れ様でした。
さて、夕刻の講演会は、深浦の町の活性化に取り組む「ふかうら未来塾OB会」が企画して下さいました。深浦町とそこに暮らす人を盛り上げたい、という熱い想いで、勉強会を開くなどの活動を続けているグループです。「豊かな白神の恵みを次の世代に残すために」というテーマで、私たちが森で撮影した動物たちや、白神で生きる「マタギ」伊勢勇一親方の映像を、スライドで見せながらお話ししました。
会場となった町民ホールには、なんと、シノリガモを一緒に観察している3人娘の一人が来てくれて、ロボット・カメラの解説や操作などを手伝ってくれました。みなみちゃん、ありがとう。少しは講演会の雰囲気がわかったかな。さあ、今度は、君たちが舞台へ上がって、観察を続けているシノリガモのことを、皆さんにお話しする番だよ。また、一緒に頑張ろうね。
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