青森県深浦町の小さな集落     
白神山地の生き物たち「カイツブリ」

白神山地の生き物たち「カイツブリ」

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母鳥の背中に載ったヒナに餌を与えるお父さん

母鳥の背中に載ったヒナに餌を与えるお父さん

これは自動撮影のロボットカメラで撮影したものではなく、ニコンD3と単体800ミリの望遠レンズで撮りました。カイツブリの子育てです巣作りから育児まで、夫婦で一生懸命に子育てをする鳥です。日本で観察されるカイツブリ類は、カイツブリ、アカエリカイツブリ、ハジロカイツブリ、カンムリカイツブリ、ミミカイツブリの1属5種で、繁殖するのは、カイツブリ、アカエリカイツブリ、カンムリカイツブリの3種です。白神山地でよく観察されるのは、このカイツブリです。

薄暮の夕暮れ時、夫婦が寄り添って巣に戻る

薄暮の夕暮れ時、夫婦が寄り添って巣に戻る

主に淡水域で繁殖し、繁殖期には縄張りを作ります。一夫一妻。水面の植物や杭などに水生植物の葉や茎を組み合わせた巣を雌雄で作ります。白神では、春から初夏にかけて1回に4~6個の卵を産み、交代で温めています。そして親鳥が巣を離れる際には巣材で卵を隠すほど大切にします。

夫婦で巣作り。新緑が映える湖面を水底に沈んだ草や木の葉をクチバシで咥えて巣まで運ぶ

夫婦で巣作り。新緑が映える湖面を水底に沈んだ草や木の葉をクチバシで咥えて巣まで運ぶ

夫婦で巣作り。水倒木や浮草などに水草や木の葉などを重ねて築き上げる

夫婦で巣作り。水倒木や浮草などに水草や木の葉などを重ねて築き上げる

浮き巣の水面下は、水上に見える巣の数倍の厚さがあり、水位の変化に備えて複数の予備の巣を作ります。白神の池でも、あちこちに草を積み上げるため、遊んでいるのかと思ったほどです。夜明けと共に積み上げ始め、夕暮れまで休まずに働く。仕事中もすぐサボってオヤツを頬ぼる怠け者のバカ夫婦は、頭が下がる思いで撮影しました

体の大きさが3倍近くはありそうなカワウが縄張りに侵入。夫婦であっというまに追い出した

体の大きさが3倍近くはありそうなカワウが縄張りに侵入。夫婦であっというまに追い出した

巣を狙いに来たヤマカカシ。卵は全部孵った後だったので、あきらめて泳ぎ去った

巣を狙いに来たヤマカカシ。卵は全部孵った後だったので、あきらめて泳ぎ去った

ヒナは生まれてすぐに泳ぎ、約1週間で巣から出られるようになります。小さいうちは親鳥が背中に乗せて外敵から保護し、雛を背中に乗せたまま潜水することもあります。

ヒナを載せた親鳥

ヒナを載せた親鳥

ヒナは自分で餌がとれるようになるまで親鳥が付き添い、徹底的に叩き込まれます。

一羽のヒナはずっとお母さんの背に乗ったまま、お父さんに餌をおねだり。甘えん坊さん

一羽のヒナはずっとお母さんの背に乗ったまま、お父さんに餌をおねだり。甘えん坊さん

その様は人間と同じで、教育熱心なパパやママから、子どもが英才教育を授けられているように見えます。

大型の水棲甲虫を食べるヒナ。口が裂けそう‥

大型の水棲甲虫を食べるヒナ。口が裂けそう‥

カイツブリ目カイツブリ科カイツブリ属。全長約26cmと、日本のカイツブリ科のなかでは最も小さい鳥です。本州中部以南では1年中生息しますが、北海道や本州北部は夏に飛来する鳥です。生息場所の凍結を避けて南に移動するからです。

羽を震わせて雄叫びをあげる親鳥

羽を震わせて雄叫びをあげる親鳥

足の位置が他の水鳥と違ってお尻付近から生えているので、陸上を歩くのが苦手なようです。反面、泳ぐ姿を上から見ると、カエルのように後ろ足を櫂のように使って泳ぐので、潜水も得意。脚は非常に柔軟で、足趾についている木の葉状の弁膜で水を掻いて潜水し、水生昆虫や小魚などを食べます。潜っている時間も長く、時には20~30秒近く浮き上がってこない時もあります。 琵琶湖などは同種が多く生息していたため、滋賀県の県鳥に指定されています。同種の脂肪は、刀のさび止めに使われたとされる記録も残っているようです。

「お父さんいってらっしゃい」。巣から出勤する父親を見送る母子

「お父さんいってらっしゃい」。巣から出勤する父親を見送る母子

 観光コース上の池で暮らしていますが、ほとんどの観光客が存在に気づいていないようです。1昨年も、昨年も、無事に子育ては成功しました。騒がず静かにしていれば、とても可愛い姿を観察することができます(律)

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