毎月、持ち回りで地域の稲荷神社に祈りを捧げる「十日講」の宿(当番)が、我が家にやってきました。隣近所5軒ずつがひと組となって輪番で担当するのが習わしで、宿になる家が軒先に幟を立て、家内には掛け軸を飾り、赤飯などの供え物をして祈祷する、とされています。毎月10日に執り行われるようです=写真下、十日講の掛け軸を居間に吊るし、ロウソクを灯した。これでよかったのかなぁ‥、深浦町で
いつごろ始まったか定かではないのですが、集落にある稲荷神社と白神岳の山頂にある白神大権現への信仰を深める行事で、同時に隣近所で「講仲間」を作ることで結束と親睦をはかるのも目的のようです。
この集落にある稲荷神社の由来も、不勉強のためよく解らないのですが、初夏や夏に本格的な祭祀を執り行っており、そのひとつは青森県の無形文化財に指定された伝統行事となっています。地域の方々はこの神社を大切にされており、毎年、鳥居にかける大しめ縄を稲藁から編んで交換し、境内の清掃や社殿の補修なども、率先して行っています=写真下、幟を掲げ神社へお供えとお祈りに向かう。膝近くまで積もった雪のため、境内への階段の上り下りだけで転がり落ちそうになった、同町で。
そして、白神岳の頂上には白神権現の奥の院があり、毎年旧歴の8月に「山かけ(御山参詣)」と称した神事も執り行っています。笛、太鼓を打ち鳴らし、山頂まで登る行事で、麓にある地区の稲荷神社が、「里宮」としての役目を担っているようです(間違っていたらすみません)。 記録によれば、日露戦争のころまでは、若衆が神事の一週間前から稲荷神社に泊まって精進し、津梅川で禊をしてから、笛、太鼓を打ち鳴らして山かけし、五穀豊穣を祈願したとされています。白神大権現のご神体は大山祇神と伊邪那岐、伊邪那美の両神であると伝えられているようですが、真偽は不明です=写真下、稲荷神社でお祈り。歴史を感じさせる社殿だが、暖房も電気もないので寒い、同町で。
関西に住んでいた頃は、1月10日といえば商売繁盛の神様「えべっさん」が有名ですが、東北に来てからはご縁がありません。そういえば戎神社もあまり見かけませんねぇ。商売している訳でもないので、関係ないんですが。この地域の伝統行事や神事は、いずれ紹介いたします。
=写真左、玄関の風避け室の枠にとまるシジュウカラ。この後、お風呂場にまで逃げ込んだ。ガラス窓に衝突するとケガをするので、外に出してやろうと入口や窓を全開にしたのですが、バタバタ逃げ回るだけでなかなか出ていきません。可哀想なので強制的に捕獲して出そうとすると、大慌てで玄関口から飛び出して行きました。鳥が入ってくるなんて‥、「とり入れる」との語呂合わせで縁起が良いですね。今年は良いことがあるのかな‥、楽しみな1年です(律)。
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