嫌われ者のカラス。農作物を荒らし、家庭ゴミの袋は簡単に突っついて中身を散らかします。そして、猛禽類さながらに種の違う鳥の巣を襲い、ヒナを咥え去ります。色も真っ黒で縁起が悪い鳥として、忌み嫌われる存在です。白神山地にもカラスが増えてきました。山の麓の平野部で、ネズミなどを狙っている猛禽のツミやノスリなども集団で襲い、追い払ってしまいます。ほんとに困った存在です。
でも毎春、愛情深くヒナを育てている姿を見ると、どこか憎めません。写真上は、海岸線を走る国道上で、車に跳ね飛ばされて死んだ家族に寄り添うカラスの姿です。動かない家族の傍を離れようとしないで、時折、鳴いてみたり、クチバシで引っ張ってみたり‥写真下。家族同士で守り合い、愛情深く子育てする野生の姿が、私たちには必要以上に意地悪で貪欲に見えてしまうんですね。自然界を掃除するスカベンジャーとしての位置付けも大きいカラス。邪険にしないで、もう少し深く観察しようと思いました。
先々週裏庭にカラス死んでいました。傷はなく死因はわかりません。庭の後ろの木々にはたくさんのカラスおり長いこと鳴いておりました。私は何十年も前にほんの短い間カラスを飼っていたことがあります。頭のよい鳥という印象を持っています。ところで、鳩が車に轢かれた相棒を助けようとそれこそ命がけで交通量の多い道路に何度も降りようとしているのを見たこともあります。