みらいを紡ぐボランティア

ジャーナリスト・浜田哲二と学生によるボランティア活動

青森県深浦町の小さな集落     
冬に向けての薪の準備を開始「後編」

冬に向けての薪の準備を開始「後編」

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薪割り用の小型の斧「トマホーク」。片手で使えるもので、大きなものは割れない

薪割り用の小型の斧「トマホーク」。片手で使えて小回りがきくが、大きなものは割れない

さて、薪作りの後編です。いよいよこの作業の華、「薪割り」が始まりました。我が家の使っていない駐車場に、先日、玉切りを終えた数百個の「ドンコロ(玉切った原木)」が、ごろごろと転がっています。これを自作の台に載せて、大小2つの斧で次々と割っていきます。

調子に乗って次々と割ってゆく。薪も三つに割れて弾け飛ぶ

調子に乗って次々と割ってゆく。薪も三つに割れて弾け飛ぶ

チェーンソーで小割りに切ったばかりで、まだ、ほとんど乾いていない生木です。ひとつの塊がとても重い。それを1個づつ台に持ち上げて載せ、木目を見定めながら、「えいっ」と斧を振り下ろします。力自慢の夫でも、慣れない作業のため、ヘッドが比較的に軽い斧を使用。それでも私には、振り上げるのも大変な重量です。当然、割るのは夫にお任せし、出来た薪を小屋に積み上げる作業を担当します。そして、写真撮影も。

小屋の中に整然と積み上げてゆく。腰は痛いわ、握力は無くなるわ、暑いわ‥

小屋の中に整然と積み上げてゆく。腰は痛いわ、握力は無くなるわ、暑いわ‥

斧が当たった瞬間、パカン、とかズドッ、とか、良い音が響けば割れた証拠。でも木に捻れがあったり、節があったりすると刃が食い込まず、一筋縄では割れません。そして、樹種によって堅い木もあり、今まで割った中ではケヤキやカシなどに苦労したようです。斧でどうしても割れないときは、クサビを打ったり、チェーンソーを使って四苦八苦しながら、頑張ってくれています。

割った薪が次々とつみあがってゆく。休むことを知らない男‥

割った薪が次々と積みあがってゆく。休むことを知らない男‥。でも、お腹は凹まないわね

そして、猛烈に仕事が早いのが夫の「マイペース」。こっちの苦労も知らないで、休憩も取らずにドンドん働きます。お茶ぐらい飲みなさい。熱中症になって、脱水状態で死ぬよ!。ほんと、体を動かし始めると、休もうとしないので心配です。付き合っているこっちも辛いし‥。でも、作業中の楽しそうな顔を見ていると、怒る気力も消え失せます。はぁー、もう好きになさい。でも、水分補給はするのよ。

積み上がった薪山に更に投げて上積みする。危ないでしょう!

積み上がった薪山に更に投げて上積みする。いい加減にして、危ないでしょう!

そんな夫ですが、チェーンソーの時と打って変わり、終始笑顔で鼻歌まじりに斧を振るっています。おそらく、一発でパカッと割れるたびに、大好きな肉体労働の実感を味わっているのでしょう。ほんと、単純というか、バカというか‥。でも、汗だくだから冷たいお茶を用意してあげよう、と目を離している隙に、信じられないぐらいに薪が大量に積み上がっているではないですか。えぇー、写真も撮らなきゃいけないし、薪を小屋に積まなきゃいけない。私の仕事は山積み。早くしないと日が暮れちゃう。

よく見えるように、顔を上げて割ってもらった。ちょっと不自然で危ないかな

撮影のため、よく見えるように、顔を上げて割ってもらった。ちょっと不自然で危ないかな。

さあ、今度はこっちが忙しくなりました。薪を一輪車に載せて、小屋の前に運び込んで積み上げます。崩れてこないように、木の凸凹を上手く組み合わせて、隙間なく詰めるのが腕の見せ所。ひと山積み終えて、とって返すと、さらに薪山が高くなっています。手だけでなく、口先もハイテンションになっている夫。全身をアドレナリンが駆け巡っているのか、「ワハハハハ。それっ、もう一丁」と量産していきます。

自分の割る仕事を終えて、チェーンソーの刃の目立中。こっちはまだ終わっていないんだよ。少し手伝え

自分の割る仕事を終えて、チェーンソーの刃の目立中。こっちの積み上げはまだ終わっていないんだよ。少しは手伝え!

上手く研げたかな。あ、「刃がかけてる」と絶叫。自分のせいでしょ‥

上手く研げたかな。手で触れて、仕上がり具合をチェック

ええっ、すごいハイペース。そして、最後に残っていた捻れ木や巨大なドンコロを割り終えてしまうと、斧を片手に物置小屋の方へ。どうしたのか、と思ったら、一昨日使ったチェーンソーの掃除や、刃の目立を始めています。ということは、このうず高い薪を、私一人で積めというのか。鬼‥。助けを請うのも嫌なので、黙々と一輪車で運び、積み上げる作業を繰り返します。

やっと、薪の積み上げが終了。手伝いにも来ないので見に行くと‥

やっと、薪の積み上げが終了。手伝いにも来ないので見に行くと‥

ちっとも薪の山が減っていくように思えず、暑さと疲れに朦朧とした頭の中に、「賽の河原」の地獄絵図が浮かんできました。「一つ積んでは父のため、二つ積んでは母のため‥」。そんな言葉が積み上げられた薪の情景に重なります。そして、ヴォルガの舟歌などの「労働歌」が、口をついて出始めたとき、夫が、「腹減ったなぁ。昼飯はナニ」とトボけた顔で出現。ブチきれそうになったのですが、これで休めるので、ホッと一息。私の方が、冷たいお茶をゴクゴクと音を立てて飲んでしまいました。

刃の研ぎ上がりをチェック中だった

老眼なのか最近、細かいものを見るときはメガネを外す。と、「あ、刃が欠けている」と絶叫。(ΦωΦ)フフフ…、嫁を大事にしないからバチが当たったのよ

食事の後、夫に少し手伝わせて、薪の積み上げも終了。これで、冬の備えも万全です。椅子がわりに1個残したドンコロに座って汗を拭っていると、通り掛りの近所のお年寄りたちが、「この暑い中、よく頑張った。お疲れさん、ご苦労さん」と労ってくれました。うん、自分で自分を褒めてあげたいぐらい、と心の中で呟きながら、引き攣った笑顔での会釈しかできません。というのも、猛暑の中の薪積みは、両手に鉄アレイを持ってサウナでスクワット運動を繰り返すぐらいの重労働で、心底バテてしまったからです。よし、来年からは、夫一人にすべてやってもらうことにします。終わったらビール飲み放題よ。それでいいわね!。( `・ω・) ウーム…、なぜか嬉しそうな夫に、余計腹が立ってきました。

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コメント

  • 兵庫のくっさん より:

    浜田ご夫妻の微笑ましいやり取りが目に浮かびます。
    これで今年の冬も大丈夫ですね。
    薪を節約するためにも、冬場の那覇滞在を1ヶ月伸ばしてください(笑)

    • hamatetsu より:

      くっさん様

      コメントありがとうございます。
      そうですね、2ヶ月超の滞在も視野に入れています。
      でも、あんまり長く不在にしていると、薪を盗まれる可能性も‥(笑)。
      でも、戦後70年も近いことですから、一人でも多くの戦没者を早期に見つけ出してあげたいです。
      来年も頑張りましょうね、くっさん。

  • 食べ物やセイリング山本千鶴子 より:

    お疲れ様でした!!!
    本当に、すぐそこでお仕事されてるような写真
    迫力ありますよね

    • hamatetsu より:

      千鶴子さま

      今回の写真撮影は妻の律子が担当しました。
      お褒めの言葉、感謝致します。
      そして、FBでもこまめにシェアしていただきまして、心よりお礼を申し上げます。
      で、友達紹介して戴いている方がいらっしゃいますが、真に申し訳ないのですが、ご本人からリクエストがあれば応じたく考えています。
      勝手な言い分ですが、あくまでもご本人とのやり取りから、繋がりたいと考えています。
      気を使って戴いているのに、ごめんなさい。
      お許し願えれば‥

  • 又吉 リョウ より:

    「なぜか嬉しそうな夫に余計腹が立って・・」(笑)

    薪割り、沖縄では見られない作業だけに圧巻です!道具にもよりますが、何かコツがありそうですね。奥さんのほうもお疲れさまです。二人あっての作業・・うらやましい~

    • hamatetsu より:

      又吉さま

      コメントありがとうございます。
      そうですね、沖縄に薪ストーブは不必要ですもんね。
      でも、薪割りは、ほとんどが道具なんです。
      昔と違って、今は舶来の割りやすい斧も出ていますし、チェーンソーに至っては、私のような素人でも、全然大丈夫なマシンが簡単に手に入ります。
      ただ、運んだり、積み上げたりする仕事は、原始的な方法しかなく、足や腰を痛める要因に繋がります。
      そこが妻のボヤキの一因だったのですが、あの沖縄の親方との仕事に比べれば、屁みたいなものです。
      狭いガマの入り口にある巨岩を指差し、「これ、あんた動かしてね」と、ツルハシを手渡される時の簡単でお気楽な物言い‥。
      心底、恨みに思ったことも(笑)。
      そうです、国吉チームの仕事をしていれば、他の土方仕事もチョイチョイのように思えてきます。
      来年もよろしくお願いいたします。
      また良いガマを紹介してくださいね、巨岩は私らが担当しますから。

  • いわなみさとこ より:

    今回はいつになく、軽いタッチで何度も笑いました。妻のグチさえ軽快‥‥。

    集落の皆さんの分も割ったんですか?いやぁ〜この蒸し暑いのに、もう冬支度。
    夫婦で汗流す回数が多いほど、夫婦というチームは強くなるんだなぁ、と感じました。

    • hamatetsu より:

      さとこ様

      いやいや、集落の皆様の分まで割っていると、私らは間違いなく死にます(笑)。
      この時期に割って乾かさないと、来るべき冬にちょうど良い乾燥具合の薪ができないためです。
      ゆえに毎年、新緑から初夏にかけて薪割りをしているのですが、今年は異常な暑さのためにヒイヒイ言いながら作業しています。
      軽いタッチの文章に反応していただき、ありがとうございます。
      こちらの方が書いていても楽しそうですが、一線を越えると独りよがりで読者を馬鹿にしているような印象が出る、と思ってしまうのか、躊躇もあるようです。
      また、情けない話も含めながら、田舎夫婦の近況をお伝えします。
      コメント、ありがとう。

  • gko より:

    文章も写真も最高!
    大笑いながら読ませていただきました。
    生きてる!!て実感?が滲み伝わってまいります

    • hamatetsu より:

      gko様

      コメントありがとうございます。
      リツコです。
      掛け合い漫才のように見える二人ですが、至って真面目に生きています。
      で、炎天下での薪割り作業が、こんなに過酷だと思いませんでした。
      哲二はいつも、汚れて、汗をかいて、風呂あがりにビールを飲んだら終了です。
      が、私は、汚れ物を洗濯し、食事を作り、その後片付けも。
      なのに、薪の積み上げ作業が過酷すぎて、足腰は痛いわ、握力が無くなって包丁が握れないわで、散々な目に遭わされています。
      その上、夕食が終わると、本人はお腹いっぱい飲んで食べて、布団で高イビキ‥
      許せん(`Δ´)!
      来年からは、一人でさせてやろうと考えています(笑)

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