みらいを紡ぐボランティア

ジャーナリスト・浜田哲二と学生によるボランティア活動

青森県深浦町の小さな集落     
サルナシのお酒

サルナシのお酒

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キウイに似ているサルナシ(コクワ)の実
キウイに似ているサルナシ(コクワ)の実

果樹といえば、りんごが有名な青森県ですが、実は知る人ぞ知るフルーツ王国です。夏のメロン、スイカを始め、秋にはブドウ、ナシ、プルーン、イチジクなど、地の果物が店頭を賑わせます。

包丁で真っ二つに切ると
包丁で真ん中を切ると

そして、白神の森の中にも、サルナシ、山ブドウといった果実が実っています。それを動物たちが、厳しい冬を前にお腹いっぱい詰め込むのです。

これまたキウイとそっくりな果肉
これまたキウイとそっくりな果肉

キノコ採りに山に入るマタギたちも、この「森の果物」を楽しみにしています。が、最近は二ホンザルが増えたせいか、あまり収穫できなくなったと嘆かれます。そんな貴重なサルナシの実が手に入ったので、早速、味わってみました。

ホワイトリカーと氷砂糖などを用意
ホワイトリカーと氷砂糖などを用意

サルナシはコクワとも呼ばれ、マタタビの仲間。果実はキウイフルーツに似ていますが、小型で、皮はつるりとして毛がありません。半分に割って口に含むと、強烈な甘さが広がります。なにより特徴的なのが、熟して発酵した香り。森の木の実の芳香が部屋中に漂うのです。

清潔なビンにサルナシを投入
清潔なビンにサルナシを投入

これを生かす方法はないかと、ワクワクしながら夫に相談しました。「ジャムにする?、それともフルーツソースを作ってヨーグルトに乗せてみようか」。が、だらしなく寝ころんだままの夫は、「ま、それでいいんじゃない」と、気の無い返事。

氷砂糖も加えます
氷砂糖も加えます

貴方に期待した私が馬鹿でした。と、思いつつも、「本には果実酒が抜群に美味だ、と書いてあるよ」と言った途端。ガバッと跳ね起きて、俊敏な動きで納戸へ。そして、埃をかぶっていたホワイトリカー(焼酎)を片手に、飛ぶような速さで帰ってくると、「他に何が必要?」と、キラキラした眼。はいはい、お酒が大好きだもんね。

静かにホワイトリカーを注ぐ
静かにホワイトリカーを注いでゆく

サルナシ酒は、梅酒と同じようなレシピで作ります。35度の焼酎に、果実と氷砂糖を入れるだけ。目安としては、サルナシの実500グラムに氷砂糖100グラム、焼酎600cc。これを清潔な瓶に入れて、冷暗所に保管します。あとは、果実のエキスがじわじわと出てくるのを待つだけ。

これで準備万端。あとはエキスが染み出して美味しくなるのを待つのみ
これで準備万端。あとはエキスが染み出して美味しくなるのを待つのみ

長期熟成にも向くとされており、時間が美味しいお酒に仕立ててくれるでしょう。そうそう、我が家のいやしい泥棒猫が、中身をこっそりと「蒸発」させないよう、チェックも入れておかないとね。いずれ来る乾杯の日が、とても楽しみです。

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コメント

  • 小野寺さま より:

    お尋ねしますサルナシの実を収穫するときの実の硬さをお尋ねします。

    • hamatetsu より:

      専門家ではないので自信はありませんが、市販されている、少し固めの「キウイフルーツ」ぐらいでしょうか。
      いい加減な回答で申し訳ございません。

  • 栗山さん より:

    参考になりました、挑戦してみます。

    • hamatetsu より:

      コメントありがとうございます。
      結構、美味でしたよ。
      季節の果樹酒なので、楽しんでください。

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